第26話

「……嘘でしょ真弥。あなたが犯人?」



恵里果が目玉がこぼれ落ちそうなほど目を見開いて聞いた。



「違う! あたしじゃない!!」



真弥が弾かれたように立ち上がり、そして叫んだ。



その両目からはボロボロと涙がこぼれ出している。



「犯人じゃなくても、事故に絡んでるってことだな?」



恵一が貴央の肩を叩いてそう聞いた。



貴央は小さく舌打ちをして恵一を見る。



「そうだよ……」



そう答える貴央は一度下唇を噛みしめた。



「こんなことにならなかったら、バレなかったかもしれないのに」



ブツブツと文句を言い、近くの机を蹴り上げる。



「一体、お前はなにをしたんだ?」



恵一の質問に、貴央はゆっくりと土曜日の出来事を話始めた。

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