第3話 仕事内容はこんな感じで

 「まあ私がやってたのを見てたと思うんですけど、閻魔大王様ってご存知ですよね?亡くなられた方達を天国地獄へ振り分ける方。その振り分ける仕事をこちらで代行、というかお手伝いする仕事なんですよ」

 一人でやるにはいくら時間があっても足りませんし、等と流暢な日本語で説明を続ける女性。

「あ、申し遅れました。私、マリーゴールド・S・オバマと申します。マリー、又は副隊長と呼んで下さい。貴方は確か」

「藤堂、藤堂文也だ」

「はい。分かりました。ではうちの所属部署の隊長にご挨拶に行きましょう!」

「ちょっと待て!まだやると決まった訳じゃ!」

 その時、マリーの携帯電話がけたたましく鳴った。

「なんか事案発生したか!?

ちっ!遠回りしてる余裕はないか」

こちらを振り向くと

「ちょっと隊長室までショートカットで行くんで、付いてきてください」

そう言いながら壁に手を当てる。

「我が力をもって具現せよ!空間を繋ぐ扉!」

 壁に突然扉が出てきてマリーは手に鍵を持っていた。それを使い扉を開ける。

「私から離れないように!」

腕を捕まれ扉をくぐる。くぐった先にまた扉。

そこを開けると執務室という雰囲気の部屋に出た。

 くぐった途端、吐き気を催したがなんとか堪えた。

「あー、やっぱ空間酔いしちゃったか」

 慣れてないとなりやすいんだよなあ。と平然とマリーは呟く。

 部屋の中には二人の人物…いや額や頭に角があるのでどうやら鬼のようだ。

「大隊長、隊長、新人を連れてきました」

「そうか。では至急現場へ向かってくれ」

「了解しました!」

そう言ってマリーはきびすを返すとまた壁に扉を出して何処かへ向かっていった。

 「さて、君は多分第2部隊に所属になると思うのだが、実はここは第1部隊なんだよ。よほど慌ててたんだろうなあ」

隊長と呼ばれた鬼が笑いながら言う。

「いや第1第2と言われてもほぼ何の説明も受けて無いんだが」

 仕事内容が分からず困っていると、

「ではこのモニターから現場の様子を観ようか」

現場!?



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