第10話 剣林弾雨
まさに剣の林、弾の雨である、一機、一機と減って行く。
敵陣に半場ほど喰い込んだ時点で、味方は十機と残っていなかった。
だが、鬼と化してでも道を切り開く勢いで数十機をさらに喰った、まだ敵は減らず道も見えないだが終わりは忍びよっていた、背後に大剣を振る、吹き飛ぶシノビ型魔機!
すでに私しか残っていない連れて行かれたヤツは数知れず、だがまだ前に道はある、と思って大剣を息次ぐ間もなく振るう。
吹き飛んでいく敵機、光速戦闘を意識して突っ込んでいく、進路は変えてやらない!
出て来る敵機を
「進路右に一度ズレました」と補正の合いの手が入る。
光速戦闘のまま進路を軽く変更する、そして出てくる奴をひたすら斬る、刃先がこぼれて鈍って行っても、大剣で殴り倒す。
そんな作業がいったん休憩できそうな雰囲気をかましていたが、そのあたりに向かって抜き斬りの真空ブレードを数本ぶっ放した。
着弾するや否や爆発炎上する空き地。
今ので薙ぎ倒されなかった敵機が迫る、大剣で直接コクピットを破砕する。
すでに玉鋼の棍棒と化した武器を握りしめ、突撃からの速度を乗せた大質量のチャージで敵機を破砕していく。
今のチャージで光速戦闘は解けたが、敵機も二十数機が砕け散った。
だがまた周囲に集まりそうだったので、継戦を維持し無理やり光速戦闘を乗せる、数度目の進撃を開始する。
さすがに見切られつつあるので進路を軽く左右に振りながら、ブレを出していく。
ブレのせいで砲撃機が動きを追えなくなっていく、それだけではない周囲を薙ぎ払う攻撃を多用しつつ道を無理やり作ってその上を走っていく。
攻撃したところに踏み込んで敵を蹴散らし、砕いた敵機の上を進む白い鬼と化したファランクスが進んでいく。
すでに避けれるだけの体力は残っていないので、誤魔化しつつ切り開いていく、射・砲撃機は真っ先に抹殺対象になっていた。
確殺した数はもう師団の数を越えているだろう、まだ進む自ら道を切り開き進んでいく、不意に敵機が途切れた、ここぞとばかりに跳躍から飛行に入り低く素早く低空を飛んで突っ切った。
飛びきった先は沼地であっただが、飛行しているためそのまま低空を突っ切る。
この先に味方の大隊が居るはずであった、布陣情報通りなら。
だが時遅しか味方でなく、いたのは敵機だった、空中から無理やり頭部を粉砕して一機持っていく、着地間際に薙ぎ払いをかけ綺麗に三機喰った。
突然の敵機の襲来におびえて逃げる敵機、今度はさっきの逆になった重砲型しかいないので接近戦が出来ず、かといって撃てば味方を巻き込む。
今度は私が
問答無用で殴り込み叩き潰し、踏み潰すそれを繰り返すこと三十回ほどか、敵機が居なくなった。
生きているのは私一機になったのを確認すると、さらに前に向かって突き進もうとした、その瞬間新手が現れた、と思ったらマーカーはグリーンを示していた味方だ、声をかけようにも声が出ないそれほど披露していた。
ハンドサインで声が出ない一機しかいない旨を告げた。
味方は遊撃中隊の一機でエクレールの率いる部隊の一人だった。
その十分後エクレールと無事会合できていた、中隊全機無傷であった。
こちらの報告とこちらの大将が討ち取られていて、情報が洩れている旨を告げた。
その情報を上に投げ、中隊はこちらの状況を確認しに来たとのことであり可能であれば敵後背を突いて、陣形をズタズタに引き裂きたいといって来たので途中からで申しわけないが加えてくれと、頼み込んでみた。
それは了解されたが、得物は棍棒同然まで刃が落ちていた、付け焼き刃でどうこうなるものではないといって突きと薙ぎ払いなら問題無い旨をいった。
一応了承を得たので、突撃は行うので周囲を任せたいといった。
逆に突撃位置以外では役に立たないだろう、と伝えることにする。
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