第2話 バイオロジカル・カーキュレータという異形
ギルディアスの大きな空港に着いた。
乗機のタラップから降りるため、いつもの部屋から出てタラップに向かう。
タラップ前で艦長が待っていた。
「何かありましたか?」と私は聞いた。
「ヨナ・ヴァシュマール三世陛下が来ておられます」とあまり聞いたことのない程の歓待を受けているのだと私は思った。
「お待たせするわけにはいきませんね。直ぐに行きましょう」と艦長とタラップの降り口で別れると、急ぎ足でタラップを駆け下りていくのであった。
最高指導者ヨナ様自ら、乗機のタラップの前まで出向いてくださったのである。
「今回の件、性急で申し訳ないのだが、少々意見が聞きたい」と少し急ぎ気味でおしゃったのである。
そして、ロングリムジンの扉が開かれ、車の中に誘われた。
話をするには乗り込むしかないが、ヨナ・ヴァシュマール三世陛下がほとんど護衛も付けずにいるというのが不思議でならなかった。
そしてロングリムジンのに乗り込むと車内でヨナ様の話が始まった。
意見の内容というのは
ナイツのほうは年々増加傾向にあるので、私からは
バイオロジカル・カーキュレーター(以下B・C種)のほうが相性問題は無いのだが経験を積むうえでの障害、訓練を訓練として見ず、遊びの一種として見るのが大きくB・C種がなかなか成長しない、という一面も持っているのである。
B・C種は原種ニューレース種(以下PNR種)と違い普段のことを考えずに済む分経験が得やすいというのがB・C種を推す推進派の意見であったが実際はだいぶ異なっていたB・C種が訓練では力を付けられない、訓練を遊びとして見るというものであり推進派の意見と大分食い違うのであった。
主要な推進派に上げられるのは主に兵器メーカーであることが多く、売りつけてしまえばあとは、そのまま放置することも少なくなく、かなり多かったためこの問題が発生してはいたのである。
対するPNR種は普段から気を使わなくてもたくましく、精神的肉体的に頑丈であることが多く兵器としてみた場合は完璧に近いものがあるが、一人一人に人権があり、なおかつ性格も個々で大きく異なるため兵士として見た場合には不完全といわれている種ではある。
兵士というよりも普段の生活のパートナーであるということが大きくナイツやメイジの心の
錬金設計者のいうことのほうが正しかったのである。
但し、PNRの生産開発には五年間ほど時間がかかり、一定数をそろえるのにはかなりの時間がかかってしまうことであった。
そして経験値を積むのは比較的早いが、ある一定からは上がりにくくなるという側面もあった。
PNR種がその経験値を稼ぐのは主に戦場に出てからであり、実務作業は大規模モンスターの襲来などからも得られたが、実務作業では戦術が一定になることがあり、確実に経験を積むには実戦さながらの訓練や実際の戦闘でなければならないといったことが多く、危険な
それでヨナ様自らがお考えになって、この方式を誰かこれを
私は姫という身の上でありながら、
つまり、この私に直の依頼であったのだ。
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