脱皮

音澤 煙管

幾つ目の抜け殻だろう?



君は起き上がり立ち上がる、

今まで眠っていたかの様に。


そのゲームは始まったばかり、

自分自身の人生ゲーム。


これまでも、

そんな事は何度となく

繰り返してきたと思う。


言うなれば、

挫折と機転の繰り返しだ。


起き上がり小法師だな、

どこかの誰かはそう呟く。


でもいいんだ、

それでいい……


起き上がれるんだから、

一人で歩いてゆけるんだから。


毎日毎月毎年と、

歳を追うごとに理由はあって。


今の君はココに居る、

以前までの君ではないから。


さあゆくがいい、

わたしの知らないこれからに。


抜け殻を捨てて歩き出し、

今必要なこれからを目指して。


殻を破ったばかりの今は、

とても傷付き易い事だろう。


傷付き擦れ丈夫になる、

またいつか、

その殻も不要となり、

抜け殻となる時が来る筈だ。


人は皆、

見えない殻で覆われて、

不要になれば破り捨てる。


新しく生まれ変わる、

人生とは脱皮の繰り返しだから。


お元気で、

いってらっしゃい!

人生何度目かの船出の時に……



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