第3話 震える土、蠢く岩達3

って思ったら、何なのよー!!!




 島に着いて早々、貧血で倒れそうになるし。




 その後、よく覚えて無いけど。




 確か、お姉ちゃん達の話では突然、




 私の後ろからとんでもないスピードで岩の固まりが転がって来たらしく、




 そのまま私を轢いた後に飛び上がって、岩人形に変形して、




 体操選手みたいに華麗な動きで私を押し潰そうとしたんだって。




 その時、私を間一髪でお姉ちゃんに助けだしたんだって。




 初日から一体、なんなのよー!!変形ロボみたい岩なんてありえない!!




 その後、私は二日間も眠りぱなっしだったって。




 その間、お姉ちゃんと銀髪の少女ことラーフィが交代でおぶってくれたんだって。




 二人して、私のこと重い重いって言うけどそんなに重くないよー。




 本当に失礼しちゃう。




 確かにおぶってくれたのは感謝するけど、


 何も八つ当たりすることないんじゃない?




「早く、作りなさい。いつ、敵が来るかわからないのよ。」




 お姉ちゃんは冷ややかな視線を私に送っている。




「何ボーッとしている。早く作れ。敵に気づかれる。」




 ラーフィは私を一瞥して、黙々と昼食を食べていた。




 私が倒れてから、ラーフィはなんか私に対して素っ気ないなー。




 今、私たちは少し遅い昼食を取っていた。




 どうして遅いかというと岩人形達がしつこく追っかけて来たので、


 まくのにてこずったんだから。




 で、今作っているのは食後の紅茶とデザートを作っていまーす。




 こう見えても私、料理が得意なの。




 自慢じゃないけど、料理コンテストで優勝したことあるんだよー。




 そういえば、さっきよりなんか暗いなあー。




 雲ってきたのかな。




 私は空を見上げて見ると黒い物体が徐々に大きくなって来てる。


 何か嫌な予感がする。




 予感は的中した。黒い物体は数体の岩人形だった。


 しかも今から避けれそうもない。




 しかし、お姉ちゃん達も気づいてるはず。多分なんとかしてくれる。




 って居なーい!!




 もしかして、私を囮にしたの?ひどーい。もう、ぶつかるよー!!!




 こうなったら、やられる前にやっちゃえ。




 わたしはガスコンロの上のやかんを地面に降ろし、ガスコンロを天に掲げた。




 すると、ガスコンロの火が突如、天駆ける竜のように炎となって吹き出した。




 その炎が岩人形の数体は溶解して落ちてくる。




 ガーン ガーン




 岩が地面にぶつかる音ともに足元の当たりの温度か急に上がっている感じがする。




 あちち!!!




 足元を見ると岩人形の破片があった。




 これはやばい、遠くに逃げなきゃ。




 岩人形の破片が雨のように降り注いだ。



 私は急いで火を止めて、



 周りを片付けてからデザートとやかんを持ったままその場を後にした。


 



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