第6章 人工少女と敵

 話は、人工少女と一緒に住む男の子の方に戻る。「では、何故アーツが作られたのか目的は分かっている」と速水未来は答える。身を乗り出し気味になりながら楠木は、答えを聞く。アーツは、それに習うように立った。トーラスは、話すことが無くなったと思ったらしく術式を勝手に切りやがったらしい。「あぁ、そろそろ本題に入ろうか」と追って桐生雪花は言う。未来と雪花の2人で説明を始める。「数年前、ある男によって地球が文字通り消し去られた。」「そして、1ヶ月前その男がこのイグニスターに降り立った。そこで、カペラ政府にイグニスターを消されない条件として2つ出した」と未来は、語った。「1つ目は、もしも彼を倒すことができたならこの遊びをやめる」と雪花は、続けて説明をする。「2つ目は、彼は自由奔放らしいくて、毎晩彼と戦闘を続けてつまらなくなるまで戦闘する事、もしも彼自身がつまらないと感じたら容赦なくこの星を消し去る」と未来に続けて雪花は語った。初めは、要らない暗部組織ダークサイドを潰すのに役立っていたようだが、それも3日で目的の暗部組織を潰してしまったらしい。政府は、一般人を巻き込むことを変に嫌っていた。そのため、当時研究が進められていた複製クローン技術を応用した。複製型異能力者が作られたらしい。「それって1年前に凍結したはずでは?」と楠木は、言う。しかし「確かに、凍結したよ、表の事情ならな!」と未来は、呆れるように言う。未来によると、複製技術を凍結したことにすれば、それを社会では一時的に騒いだ後は、もう騒がないだろう。だから、凍結したことにして裏では、着々と闇創造ダーククリエイターを倒すような準備を進めていたのだった。

 「それでだ、楠木お前のアーツを借りたいと行ったらどうする」

 「はぁ〜、それはないだろうな。もしも、やらなければならない事であってもアツがやりたいと言わなければやる理由にはならない!」と楠木は言うがアーツは考えている。「ま、大丈夫アツが行くなら俺も行く」「ちょっとまて、君はいくらなんでも一般人だから巻き込めないだろう」「アツと一緒にいる時点で、一般人ではないと思うんだけどなそれに、俺には政府の方にちょっとした知り合いがいるんだよ」と楠木は、自らの能力について語る。「精霊は属性を見るレンズと簡単な記憶させた術式の起動に重点を置き。言霊だけで複雑な術式を練る戦い方に変わったんだよ」と楠木は、説明をした。「術式ってエルフじゃなければ、使えないよね。人間なら異能力だけだよそこら辺は?」と雪花はさらに説明を求めた。「あぁ、それは根源を2つ以上有する者の条件として先天的な要因だよ」「···ということは、ハーフ族か」と未来は納得した。「そう、俺はハーフ種で人間とエルフの混血だ!」この世界でのエルフは、術式を組み立ててそれを使用して、生活を豊かにしたり、身を守ったり、戦いに用いたりする。それに対して、人間はある選ばれた人々が普通の人間以上の力を有している。それが、異能力だ。最も、選ばれなかった人間も後天的に能力が使える超能力を持つ人もいる。「ハーフ種でも、どちらも使えない者や片方しか使えない者なんかもいるから極めて貴重な存在らしいけどね」と楠木は、話した。「よくわかった、上に掛け合ってみよう」と未来は言う。「とは、言ってもアツの問題だから基本的にやりたくないなら俺が全力で阻止するからな!」「うん、ありがとう流星」とアーツは言うが元気がない。時刻は、午後10時を指していた。結局、この日はアーツは元気がないままだった。

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