第11話 王宮の一室 団長会議

「ニール、あの子はどうだった?」


「アラン殿下、特別枠で魔導師試験をしたい子がいると聞いた時、驚きました。リア・ノーツ侯爵令嬢は筆記、実技ともに学院卒業生と同レベルの成績を収めています。14歳としてはかなり優秀であると考えています。水魔法と光魔法の上達具合がかけ離れている事が気になりますが、光魔法は即戦力として使えます。」


カルサル魔導師師団長は真面目な顔でそう答える。


「うちの第一騎士団の専属治療師として来てくれないの?あんなに可愛いくて治療も出来て最高だよ。」


「それを言うなら第二騎士団だって欲しい。むしろ俺の嫁でもいい。」


 ガヤガヤと団長達はリアを巡って話し合いをしていた。


 第一王子のアランは王太子としてこの会議の取りまとめとして参加しているが、14年ぶりとなる光属性持ちのリア・ノーツがどのような人物か気になっていた。


「各団長、リア・ノーツ侯爵令嬢はみんなも知っての通り希少となった光属性持ちである。是非とも王族に取り込みたいと思っているのだが、令嬢はライアンを袖にしているのだ。ライアンは諦めてはいないだろうが、私としては難しいと考えている。


教会に取られる前に早期に国で囲いたいと考え、今回侯爵家からの申請もあり、特別に試験を受けて貰った。ただ、年齢や爵位を考えると問題も山積しているのだが、みんなの意見を聞きたい。」


「この間、公爵家の娘がリア嬢を虐めて修道院送りになったよね?成績が良いならすぐ城に来た方が良くない?」


「学院中退は駄目だろう。学院を続けながら休みの日を王宮で働くのはどうか?」


様々な意見が交わされるが一様にリアの合格を認めているようで、主に学院の事やどこに所属するのかで意見が交わされた。



「では、こうしよう。」

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