第5話 5日目 さとみと佐久間
佐久間「さとみー!」
さとみ「はい?」
佐久間「お前、なんか俺に隠し事があるだろ?」
さとみ「なっなんの話をしてるんですか?!」
佐久間「さとみが、成仏出来てない理由を、さとみは、知ってるんだろ?ただ、今回の連続殺人事件の事があるから、成仏出来ないでいるんだろ?」
さとみ「佐久間さんは、凄い人だ。幽霊の事も分かっちゃうんですね。そうです。その通りです。私が、私達が死んだのも、多分ですが、今回の犯人が、やった事だと私は思ってます。」
佐久間「やっぱり、この件と繋がってくるのか。
なんかそんな感じがしてたんだ。それと、犯人が誰かも、実は分かりかけてるんだ。ただ、証拠が少ないから、今はまだ言えない。でも、さとみは絶対に成仏させてやるから、だから、さとみも言いたい事あったら、何でも行ってこい。俺は、友達が少ない。俺の指紋が出て来たのはラッキーだったな。
犯人は、俺を犯人にしたかったんだろうが、逆に考えて見れば、俺の指紋が取れる奴でしばられていく。墓穴を掘ったな、犯人さんよぅ。」
佐久間(さとみは、まだ隠し事があるみたいだが、これ以上の、深掘りはやめておこう。俺に対しても、言いづらい事だって、あるだろう。)
さとみ「佐久間さん。変な事聞いても良いですか?」
佐久間「どうした?」
さとみ「佐久間さんは、小説家になりたいんですか?」
佐久間「いんや、ただ、30歳になるまでには、なんか起きるだろうって思って過ごしてる、ただの面倒くさがりだよ。まぁ、彼女もいないし両親も病気で亡くしてるから、おじいちゃんおばあちゃんと暮らしてたけど、これ以上迷惑はかけれないなぁって思って、一人暮らししてるだけだよ。。。」
さとみ「そーなんですね。なんかしんみりさせちゃって、ごめんなさい。」
佐久間「さとみが、気にする事じゃねーよ。心配すんな。良い事もあれば、悪い事だってある。それが人生だ。小さな芽も大きく育つものもいれば、途中で踏み倒されて、そのまま死んでいくやつもいる。育ったからとしても、綺麗な花を咲かすものもあれば、雑草と言われ、切り抜かれるものもいる。人生も同じさ。良い高校、大学を出ても、良い就職先が見付かる訳でも無い。それが人生だから。って、幽霊に人生の話しても意味無いか(笑)」
さとみ「いや、私、感動しました!佐久間さんは、きっと、素晴らしい人になれるです!私は、佐久間さんを応援したいと思います!」
佐久間「あんがとあんがと。」
こうして、お互いがお互いを少し分かり合えた気がした。
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