第51話 聖なる神童キース2
「セント・エリック……
エリック様はそう呼ばれてたと
ジジイに聞いた事がある。
銀色の聖人……」
「確か200年以上前だったな……。
その時、彼は既に
かなりの高齢に見えたが
彼は確かにエリックと名乗っていた。
よくある名前だったから
すっかり忘れていたよ。
フルネームで言ってくれたら
覚えていたのにな……」
キースは目を閉じ何か考え込んだ様子だったが、しばらくして目を開いた。
「そうか……
ありがとう、ちょっと
あんた名前は?」
「俺はリッキーだ」
「リックか……」
「リッキーだ……」
キースは自分の事について俺に話してくれた。
◆◆◆◆
神聖魔術の町スティレス・ドーフ。
神聖魔術の伝承者マーティン・モーズは子宝には恵まれなかった。
そして彼は、妻に先立たれ、なかば実子は諦めており、二人目の妻ジェインと再婚した後100歳になっても子供が出来なければ後継者として養子を取ろうと考えていた。
しかし、そんな彼に何と93歳の時に初めて娘ができた。
初娘の名はアイリーン・モーズ。
彼女は魔術の才能に恵まれ若干15歳にして父、マーティンを超える程の魔術の天才となった。
100歳を目前に生まれたただ一人の愛娘。
マーティン・モーズはその天才少女に最大限の愛情を注いだのだった。
「アイリーン。
お前はいずれ世界を変える程の
魔術師になるやも知れん……」
マーティン・モーズは娘の才能に大きな期待を寄せた。
実際、アイリーンには十分過ぎる程の力があった。
しかし、15歳の少女には、そのマーティンの重すぎる期待が娘アイリーン・モーズに束縛する要因となった。
17 歳になったアイリーンは、父から逃げる様に、町を抜け出しの一人の若き青年と恋に落ちた。
青年は帝国騎士団の若き戦士だった。
ブロンドの髪に蒼い瞳。
時折見せる目尻にシワの出来るセクシーな笑顔。
彼には魔術の訓練しか知らない世界で育って来た田舎娘を魅力するには十分過ぎる魅力が備わっていた。
その帝国騎士団の青年もアイリーンに同様の好意を寄せていた。
青年の名前はキース。
キース・パトリシア。
キースとアイリーンは父モーズの元を離れ、二人で生きる事を選択した。
しかし、その人物たちの意図に反して、その事件は起きてしまうのだった……。
To Be Continued……
:現在の主要登場人物:
リッキー・リード:
身長 150センチ
ドロナック大戦の英雄。
呪い解けるかも知れない。
クリス・ロージー:
身長 157センチ
リッキーの弟子。
クロスローズシティでは今や有名な酒乱魔道士。
メイ・アンデルセン:
身長 205センチ
怪力と硬質化能力、黄金化ゴールデンマザーメイに変身出来る。
元シスター。
リリアン・ブラッドフィールド・リード:
身長 177センチ
リッキーの養子兼ボディーガード。
変態魔法戦士。
魔族大陸グランデネロの【血の戦場の狂戦士リリアン】。
マーティン・モーズ:
身長 158センチ~215センチ
128歳。
聖人エリック・モーズ神聖魔術の伝承者。
魔力増幅により肉体が巨大化する。
キース・モーズ:
身長 155センチ 年齢13歳。
銀色の魔力を持つ子供
リッキーリードの新世界解放叙事詩~世界の支配者リッキーは、ある日突然魔力を失ったので200年間引きこもったら世界は激変していました~ 相良 麦 @airamugi
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