現代日本に住む高校生が剣と魔法の異世界に突然転移させられたら……。普通ならビビッて何もできないと思います(たとえ超常的な力が身に付いたとしてもです)。
それを、この作品は丁寧に、ただ真っ直ぐにぶつかることで、少年が命の取り合いをする過酷な戦場へと赴く決意に至る十分な説得力と、ここではない別の世界への没入感に繋げています。
エンタメ作品ですから、主人公たちが活躍し、憎まれ役が憎々しく振舞うという様式的な帰結は当然ありますが、そうであることが妥当であると、また、そうなって欲しいと読み手に願わせるだけの説得力。また、そこに至るまでの過程を楽しむ作品だと思いました。
序盤は、なかなか重く、地味な展開が続きますが、そこを乗り越えると見えてくる、別世界感や剣戟、戦記モノ的な読み応えに膝を打つことでしょう。
「そろそろ、しっかりとした小説を読みたいけど、ハズレを掴まされるのは嫌だなぁ」と思っている後ろ向きな性格の貴女や貴方。
この小説は大丈夫ですので、安心して読み始めましょう。
まだ8章の半ばですが、応援の意味も込めて書かせていただきます。(読了し次第、更新するかもしれません)
内容は王道の異世界ファンタジーだと思います。昨今巷を賑わす疫病溢れる現代日本から竜に呼ばれて、主人公は剣と魔法の世界に行きます。そこで魅力的な王女(ヒロイン)と出会って……といった感じです。
まずなによりも、読みやすさではないでしょうか。誤字脱字も無く、必要な事は書いて、それ以外を省く。簡単に見えて恐ろしく難しいことをきちんとやっています。何度も推敲を重ねているのだとわかります。
だからこそ物語にも集中できて、ヒロインをはじめ魅力的な登場人物が生き生きと動いている様が思い浮かびます。世界観や背景、葛藤や恋心などの心理描写も同様に丁寧に描かれていて、すごいの一言です。
アイトラと主人公が今後どのように活躍するのか、ステラとの恋路は……? 今後も楽しませて頂きます!
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第1章、全て読ませていただきました!
戦が始まってから集結するまで、まさに痺れる内容でした。読みやすさ、描写の丁寧さも相変わらずで、次は次へと手が勝手に動きました。
作り込まれた世界、この物語の空を主人公が愛竜(相棒)アイトラとどのように翔るのか。そんな期待とともに次章を座して待ちつつ、応援しています!