六章 母の顔 第一話

 竜卵宮に戻り、昼食を食べ終えた頃、アリノがやってきた。ジェインの用意してくれた万年筆と紙を見てアリノは笑った。


「さすが向こうの学生は勉強熱心ですな」

「向こうにいた時はあまり熱心に勉強していなかったんですが……」


正行は正直に言った。向こうにいた頃は、田舎で校風が緩かったこともあり、興味のない授業の時はちょくちょく学校を抜け出していたこともあった。教師たちもおっとりしていて、こっそりベランダから抜け出してもそうそうバレない。とても勉強熱心な学生とは言えなかった。


 アリノは笑って答えた。

「人は自分に必要のないと感じるものにはあまり身が入らないものです。今の正行殿には学ぶ動機があるという事。私も身を入れて教えましょう」

確かにそうなのかもしれない。

「それにしても、こちらにも万年筆があるんですね。歯ブラシもあったし、トイレも水洗でしたし」


そうですな、と言って、アリノは万年筆を手に取った。


「こちらの文明は向こうで言う近世に近い水準がある。こちらは人が竜を得て、人の暮らしが安定し始めてから、まだ千年ほどしか経っていませんが、時折来る異界人が向こうの技術を伝えるおかげで歴史のわりには文明が進んでいます。毒竜国ではなんとサッカーもやっていますよ」

「サッカーですか?」

まさかこちらにスポーツに興じる文化があるとは思わなかった。


「農閑期には暇を持て余した人々がサッカーをしています。細かなルールがあちらと同じかは分かりませんが」

アリノはそう言って笑う。


「さて、今日はせっかく筆を用意していただいたのに申し訳ないが、武器庫を見に行ってみましょうか」

「正行に剣を教えるんですか?」

ステラが食いついた。


「武芸の師を決めるにあたって、まずこちらの武器を見てみないと話にならないと思いましてな。武器庫には例の刀もある」

「見てみたいです。戦場に出るなら、武器を使う訓練もしないと……」

アリノは頷く。


「そう焦る必要もないが、早くて困るものではない。まあ、まずは見に行きましょう」




 竜卵宮から最も近い武器庫は王宮敷地内第二庭園の外れにある。昨日グリフォンを見た庭をさらに歩くと、小さな一軒家くらいの建物があった。入り口に立っていた守衛がこちらに気づき、敬礼する。アリノが何事か話すと、すぐに入り口を開けてくれた。


 中に入ってまず目についたのは壁に立てかけられた何本もの槍だった。

「ここは王宮警護の兵士も使う武器庫ですので、槍が一番多く置いてあります。長さは戦場で使うものよりも短い」


正行はアリノの説明を聞きながら眺めた。長さは二メートル強の槍が多く、徒歩で戦う兵士用のものだという。

「戦場で使う槍はもっと長いんですか?」

「はい。一般歩兵の場合は、長槍での集団戦闘を行うため、長さは三メートルを超える長さの槍を使います。形は少し違いますが、槍騎兵が使う槍もここにあるものよりは少し長い」

「たしかエスリオス様が持っている槍はここにあるものと同じくらいだった気がするわ」

そういえば、エスリオスは槍の名手だと聞いていた。


「地上兵と違って、空騎兵はあまり槍を使いませんが、使う場合は地上兵のものよりも短い槍を使う事が多いですな」

「なぜですか?」

「一番の理由は翼です。竜も鷲も翼がありますゆえ、あまりに長い槍を持つと、騎獣の翼の邪魔になる。だから、長物を好まない空騎兵が多いのです」

確かに自分の両脇で翼が上下していれば、長すぎる武器は邪魔になってしまうだろう。


「馬に乗る地上騎兵は長槍での突撃攻撃をする事もありますが、空騎兵はそういった攻撃をしません。鷲や竜には鋭い爪があります。空騎兵が地上の相手に突撃攻撃をする際は、騎獣の爪による攻撃を仕掛ける事が多く、槍を使う必要性が薄い」

「そういえば、空騎兵は盾も持たないと聞きましたが」

「はい、王の親衛隊のような、守備を重視する空騎兵隊の場合は、盾を持ち、鎧も重装である場合がありますが、大半の空騎兵は盾を持ちません」

アリノは部屋の隅に立てかけてあった盾を手に持った。


「空を飛んでいれば、上から矢が降ってくる事はまず少なく、大抵は足元から飛んでくるため、盾で守る事は難しい。また、その場合でも、騎獣の翼による風圧で威力は相当弱まる。よって、あえて盾を持つ意味がない」

 アリノは手に取った盾を戻し、こちらへ、と促す。アリノに連れられて入った部屋には鎧が並んでいた。それは現代人が「騎士」と聞いた時にまずイメージするような、全身を鉄で覆うフルプレートメイルだった。


「空騎兵はこういった重甲冑も基本的には着用しません。空騎兵には下からの攻撃が多く、騎手は魔法以外でそれを守る事は難しい。そのため、まずは躱す技術が求められます。これほど重い甲冑を付けていると、空中で回転や急旋回する事が難しくなる」

「え? 回転? ですか?」

「はい、空騎兵が乗るのは馬ではなく、竜、または鷲です。地上騎兵は直進と緩やかな旋回しかできませんが、空騎兵の場合は空中でとんぼ返りをしたり、きりもみ状に飛んだりと、自由自在に飛ぶ。空の戦いは頭上の取り合いです。よって、装備も兜と胸甲以外は革で作った軽量の防具をつけ、第一に空中での自在性を優先する」

とんぼ返り……それはさすがに自信がない。


 顔に出てしまったのかステラが口を挟んだ。

「ほーら、竜騎士が不安な顔しちゃだめでしょ?」

楽しそうにからかってくる。

「いや、俺体育でバク転とかもできなかったし……」

「“タイイクでバクテン”はよくわかんないけど、あなたが乗るのは風竜なんだから、大丈夫よ」

まあ、とアリノが口を挟む。


「訓練あるのみでしょうな。それに風竜は飛行にかけては八国一だと申します。訓練すればできるようになりますとも」

やらねばならない事は分かっている。自信を見せねばならない事も分かっているが、さすがにやった事がないものには自信が持てない。

「……頑張ってみます」

アリノはにこりと笑う。


「装備は盾を持たず、鎧も最低限とすると、剣のみで自分を守るということでしょうか?」

「そうですな。多くの空騎兵は剣で自分と騎獣を守ります。空中戦では手綱を取りながら戦うため、片手で武器を扱いますが、片手剣のみでは地上戦になった時に、両手武器の相手に遅れを取る事がある。そのため、片手半剣と呼ばれる、片手でも両手でも用いる事の出来る剣を使います。こちらへ」


 そう言って、アリノは鎧の部屋を出て、次の部屋に向かう。次の部屋には大小さまざまな剣が壁に掛けられて並んでいた。

「ここは剣が収蔵してあります。片手剣、片手半剣、両手剣、と大きさの順に並べてあります」

一番、手前にはやや短めの刀身の剣が並んでいた。この間ステラが持ってきた木剣に似た形のものもある。

「ステラはこれを習ってたんだよね?」


ステラはええ、と言って一本を手に取った。それは六十センチ程度の直剣で、短い柄に十字状の鍔がついていた。

「これは片手剣ね」

日本刀で言えば、小太刀と打刀の間くらいだろうか。


「おそらく昔の欧州の異界人が伝えたのではないかと思われますが、形状も向こうにあるものと概ね同じです。小ぶりなため、平時の護身用に用いられることも多い。戦場で使う場合は、反対の手に盾を持ちます。ただ、空騎兵が片手剣を使う時は、こういった“だんびら”ではなく、サーベルを使いますな」

アリノは少し進み、立てかけてあった剣を手に取った。それは日本刀に似た曲刀だが、長さは七十センチ程度で、柄が短い。


「これは片手用の曲刀です。おそらくこれも欧州から伝来したものと思われます。騎乗では扱いやすいため、これを使う空騎兵も多いが、両手で扱えない分、地上戦になった時にやや不利となります」

他にレイピアなどもあったが、こちらは明らかに戦場向きではない。さらに進むと片手半剣の棚があった。


「空騎兵が槍を使うのは難しく、また、こちらには重装兵が少ない。よって、陸空で両用できる片手半剣が多く使われます。西洋風の直剣もありますが、日本刀のような曲刀もあります」

そこにあるものは刃渡り七十~百センチと長く、両手でも持てるようにやや長めの柄。直剣もあれば、大きく湾曲した、日本のものとも欧州のものとも違うような形の刀も並んでいた。


「突きを得意とする将兵は直剣を使いますな。しかし、直剣は斬るのに不向きなため、斬るのが得意な者は曲刀を好みます。例の刀はこちらです」

アリノについて奥に進むと、そこには確かにあちらで見たような刀が壁に掛けてあった。その拵えは確かに日本刀のように見える。ただ、正行の記憶にある刀とはどこか少し違う。正行は首を傾げた。


「私の父が“甲”と呼んでいたものによく似ているので、日本刀かと思ったのですが、どうでしょうか?」

「甲?」

「昔、日本が満州国で騎兵技術を教えていた頃、満州の騎兵隊では軍刀に日本刀が使われた事があったのです。長めのものを甲と呼び、短めのものを乙と呼んでいたそうです」

「満州……ってあの中国のですか? 日本刀があったんですか?」

それを聞いてアリノはかすかに笑った。

「満州は中国ではありませんよ。満州は本来、満州族の土地です。日本が支配していた時期に日本刀も伝わったのでしょう」

「へえ……知りませんでした」

アリノは刀を手に取り、正行に手渡した。


「およそ七百年前に日本から渡って来た職人が他国で作り方を残したという話を聞いた事があります。おそらくこれがそうではないかと」

――七百年前というと、鎌倉時代か、その少し後……


「もしかして太刀でしょうか?」

アリノが頷く。

「おそらく」


日本刀、と聞いて現代の日本人がイメージするものは、刃渡り七十センチ前後、浅めの反りを持ち、刃を上にして腰に差す打刀と呼ばれるものである。対して、太刀は主に戦国時代以前に用いられていたもので、反りは深く湾曲しており、総じて打刀よりも長大に作られている。中には刀身のみで百五十センチを超える大太刀と呼ばれるものもあると言う。目の前にあるものは鞘に入っているが、抜けば刃渡りは九十センチくらいだろうか。長い刀身と深い湾曲、柄頭には猿手と呼ばれる安全紐を取り付けるための金具がついており、これも太刀の特徴である。


正行は改めて、壁に掛けられた、その太刀を見た。太刀であれば、基本的には刃を下に向けて、腰から吊るすように携行する。これを“太刀を佩く”と言う。太刀は馬上で戦うために基本的に片手で振るうものとして作られたとされている。そして、馬上から斬りつけた際、刀身にかかる負荷を逃がしやすくするため、深い反りがつけられている。反面、この深い反りは地上で打ち合う場合にはやや扱いづらい。


 剣というものは切れ味や射程を抜きにして考えれば、反りはやや浅く、ほどほどに短い方が当然、扱いやすい。戦国時代以降、馬上戦闘の機会がほぼなくなった日本では、それ以前の長大な太刀は激減し、徒歩戦闘で扱いやすいよう、刀身は短く、反りも浅くなっていった。今に伝わる居合の抜き打ちのような技法の多くは、大半が打刀で行われる。それらは平時における護身術、または暗殺術であり、本来は戦場における技術ではない。


「どうかしたの?」

正行が難しい顔をしていたのを見て、ステラが聞いてきた。


「俺が向こうで習ったものと少し違うんだよ」

「これは使えない?」

「う~ん、どうだろう。少し振ってみたいけど……」

「外で振ってみますか?」

「いいですか?」


正行達は太刀を持って、倉庫から出た。守衛に一言断りを入れてから、正行は皆から少し離れ、刀を振っても問題ないくらいの距離を取った。


 まず、左手に、刃を下に向けた状態で鞘を持つ。太刀であれば、刃を下向きか、もしくは横向きにして鞘から抜く。今まで居合用の刀は持ったことがあるが、初めて真剣を持っている事に少し緊張を覚えた。手を切らぬように注意しながら、鯉口を切り、右手で太刀を鞘から抜く。注意深く、そーっと右腕を伸ばしていくと、伸ばしきるより早く刀が抜けた。


「うん、下向きでも抜ける――」

 次は横からの抜刀を試す。刀を鞘に戻し、刃を身体の外側に向けるようにして、そーっと抜いてみる。これも右腕に余裕があるうちに抜けた。正確な長さは分からないが、おそらく刃渡りは九十センチ弱、居合刀よりも長いが、特に抜きづらい感覚はない。試しに刃を上向きにして抜刀してみる。これも抜く事はできるが、長さと反りのせいでやや窮屈ではある。


「どうでしょう?」

「抜けます。ただ、居合のような抜き打ちをするにはやや長い感じがします」


抜き打ちは、右手で抜刀してそのまま斬りつける技術だと思われているが、実際は少し違う。抜きざまに片手で斬りつけたところで、片腕の力のみで相手の骨を切る事はほぼ不可能である。実際は右手で抜くと同時に素早く左腰と左手を引いて鞘を後ろに払い、抜けたと同時に骨盤の連動を使って手首を返し、相手の身体を突く、または首、手首などの動脈や金的といった柔い急所に当てて、すっと刃を引く。右腕による円運動で抜くのではなく、左腰と左手を使った直線的な動きで抜くのである。


 抜刀術の肝は、この左半身を使った鞘払いにあり、左腕と鞘を自分の身体で相手から隠す事で、相手からすると急に目の前に刀が表れるように見え、気づいた時には既に急所を斬られていた、ということになる。この技術は刀がある程度、短い方が行い易く、長い太刀では難しい。ただ、抜刀術はあくまでも相手の不意を突くための技術であり、常に敵がいる戦場でこういった技術を使う事はおそらく少ないだろう。


「少し振ってみます」

まずは中段に構えてから、振りかぶって右袈裟に振り下ろしてみる。続けて、切り上げ、戻し、水平胴、逆水平、諸手突き、と基本の振りをいくつか続ける。


「思ったよりは振りやすいです。長いですが、重心が手元に近いので、そんなに重い感じはしません。反りが深いので突きは難しいですが」

正行の習った流派では、突く際に刀を反時計回りに九十度ほど捻るようにして突く。


それは首を突いた時は刃を横にする事で動脈を切りやすく、胴を突いた時には肋骨の間に刃が入りやすくするためだが、反りが深い刀でこの突き方をすると、剣先がぶれやすく、狙った場所に突きを入れるのは難しい。そもそもまっすぐに作られた竹刀ですら、正確に突きを入れる事は難しいものだ。試しに右片手でも振ってみる。当然、両手で振るよりも重い――が、案外に振れる。


 太刀独特の反りの深さのためか、打刀よりも振り抜きやすい。片手で振りかぶる瞬間は刀の鍔元近くに重心を感じるが、振り出すと、その重心が切っ先にかけて飛ぶように抜けていく感覚。巻き藁程度しか斬った事がない正行でも、この刀は切れる、と感覚で分かった。


「片手で振るにはすごくいい感じがします」

「正行殿が気に入ったのでしたら、似た形の木剣を練習用に誂えて、剣のお相手も手配いたします。おそらく日本刀を教える事は難しいでしょうが、撃ち合う練習相手は必要でしょう」

「はい、お願いします」

「王の許可は頂いておりますゆえ、その太刀はお持ちいただいて結構です。ただし、真剣ですので、十分にご注意なさってください」

「はい」

正行は右手に持っていた太刀を鞘に納めた。


「この刀はどこの国から来たんですか?」

「北東にある金竜国という国です。元々、職人の多い国なのですが、七百年前に日本の職人がそこで技法を残したという逸話があります」

「そんな歴史があるんですね」

「正行殿が刀を持つのであれば、いずれ金竜国の職人とも伝手を作る事を考えておきましょう」

「分かりました」

 夕方近くになり、三人は守衛に礼を言って、竜卵宮へ戻った。その戻りしな、正行はある事に思い至った。


「そういえば、銃はないんですか?」

こちらは異界の技術が流入している。銃火器は特に貴重な技術のはずである。

「こちらには銃はありません」

予想はしていた。銃があれば、あえて剣を振るう事もない。

「ジュウってなに?」

ステラが訊いた。


「鉄の球を遠くに飛ばす武器だよ。弓の何倍も強力なんだ」

「向こうにはそんな武器があるの?」

「銃も火薬も作り方は分かるのです。しかし、火薬は使えません」

「使えないんですか?」

「火薬の原料自体は特に希少なものではありません。しかし、向こうのようには引火しないのです」

アリノはゆっくりと歩きながら言う。


「大気成分の違いからか、他の要因かは分かりませんが、向こうほどの威力が出ず、安定しない。調合を工夫すれば、作れるかもしれませんが――どうでしょうな。私はこの世界に火薬を持ちこむのは反対ですが……」

「銃があれば、魔族との戦いは楽になるように思いますが……?」

「魔族がいなくなれば、次は人間に使うようになるでしょう?」

「そう……かもしれませんね」

いや、おそらく、確実にそうなるだろう。


「少なくとも私はノーベルのように後悔を抱えたくはありません」

そう言うとアリノは少し考えるような様子を見せ、やがて、ふと思い出したように言った。


「そういえば、お母様のご葬儀ですが、こちら風でよろしいでしょうか? さすがに念仏を唱えられる住職は私の知る限りこちらにはおりませんので」

「母は別に信仰心が篤かったわけではないので、何でも気にしないと思います」

「分かりました。お墓は貴族の場合は自身の所領に建てるのが普通ですが、正行殿の場合はまだ叙任されていないので、所領地がありません。お骨は共同墓地に埋葬するか、叙任が認められるまで竜卵宮のお部屋で保管する事になりますが、どうなされますか?」


竜騎士という事で土地がもらえるのなら、知らない国で知らない人たちの墓に囲まれるよりは、貰った土地にお墓を立ててあげた方がいいような気がした。それがいつになるかは分からないが――


「竜卵宮で保管させてください」

「承知しました。では、明日僧を呼ぶようにいたします」


アリノはそう言って、ステラと正殿の方へと帰って行った。

 

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