第29話 さんにんめ

「前向きなジンクスだね」


一が小さく笑います。


「そうです!私は貴重なジンクス持ちなのです。

 毎日家にみかんが届きます」


蜜柑も笑います。


「ってことで、これを蜜柑ちゃんにプレゼント!」


葉月がそう言って入部届を渡します。


「いりません!」


「え?」


蜜柑の言葉に葉月は驚きます。


「なぜなら!入部届は葉月先輩の胸にありますから!」


葉月はそっと胸に手を当てます。


「ホントだ!!!」


葉月は驚きます。


「えっへん!」


蜜柑が胸を張ります。


「蜜柑ちゃんはベースを聴かせて!」


「はい!」


蜜柑がベースをセットして音を奏でます。


その音は心地よく響き。

優しく周りの生徒達の心を魅了しました。


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