第15話 七夕
――7月7日
一はそっと空を見上げます。
そして言います。
「曇りだね」
それに美姫が答えます。
「これじゃ織姫と彦星が出会えないね」
そして一が言います。
「雲の上は晴れているんじゃないかな?」
「そうなの?」
「きっと邪魔しないでねって言っているんだよ」
「つまりヤりまくっているってことだな」
護がそういうと美姫が怒ります。
「ちょっと!女子の前でそういうこと言わないの!」
「そうですよ。
彦星さんも織姫さんも生きていたらおじいちゃんとおばあちゃん。
そんな元気はないですよ」
みさきの言葉に一は少しだけ癒やされます。
「川名さんピュアだね!」
一が微笑みます。
「ピュアですか?」
「うん。
多分まだ若いと思うよ」
「彦星は10億歳。織姫は3.5億歳。
もうご年配の域を超えてますよ」
「不老不死なんだよ」
美姫が笑います。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます