第16話 告白

4人は七夕の夜。

一緒に空を見ることにしました。


「もうすぐ夏休みだね」


美姫が言います。


「そうだね」


一が小さく答えます。


「私さ。

 っていうか護となんだけど。

 この夏休みに旅行に行くんだ」


「え?」


一は驚きます。


「ふふふふ。いいだろー?

 でも、お前は連れて行ってやんないからな!」


護がそういって一の頭をくしゃりと撫でます。


「いや、連れて行けとは言わないけど……

 親に反対されてない?」


「まぁ、親公認だしね」


「そっか」


一は少し動揺します。

なぜなら一は美姫のことが好きだからです。


一にはジンクスがあります。


【自分が好きになった人は別の人としあわせになる】


そのジンクスの重みがつらくなります。


わかってはいました。。

付き合っていることも知っていました。

むしろ応援していました。


でも。少しだけ泣きたくなりました。

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