第833話

その場でできてお腹いっぱいになる食べ物。


手元にある材料で作る事になったので、炒飯を作る事になりました。



パラパラ炒飯作るには火力が大事と言う事で、アキーエの炎魔法を使って作ろうとしたら鍋ごと燃えた上に俺の頭がアフロったり、いつものようにキリーエにレシピを伝えたりなど色々あったが、ミミウさんのお腹も落ち着いたのでヨエクの屋敷に行く事にしました。


ヨエクも仮初の王になったので、王城にいるかもしれなかったけど、研究やら開発は自分の屋敷でしているだろうから、先にそっちを殲滅しとかないといけないからな。


ヨエクの屋敷に到着する。


「貴様ら何者だ!ここをヨエク王のお屋敷としてっての事か!」


はいそうですね。

ヨエクの屋敷と知っての狼藉です。


「もちろん知ってから来てるに決まってるだろ。たまたま散歩してつくわけないじゃないか。」


「さっきは散歩してるって言ったくせに‥」


アキーエさん。

過去の事は掘り返さない。

必要なのは未来なんですよ。


「ヨエク王に用事か?それなら城に行くがいい!ここからすぐに立ち去るんだ!」


お仕事熱心な事で。


でも用事があるから来てますよっと。


1人の男がヨエクの屋敷から出てくる。

男は左手首から先がなく、右手に奇妙な筒のようなものを持っていた。


「おい。お前ら下がれ。お前らが報告にあった不穏分子か。ここから先は行かせん!俺達がこれまでと同じように行くと思うなよ!」


ヨエクの屋敷から10人ほどの男たちが出てくる。


全員が身体に何らかの欠損がある。


「ヨエク王に仇なす者は死んでもらう。ヨエク王は俺達のようなまともに働けない者達を雇い入れてくれた。今こそその恩に報いる時だ!」


男たちは皆首に筒状の物を当てて筒の後ろの方を指で押している。


何かを身体に取り入れている?


すると男たちの欠損部分に紫色の肉が盛り上がってくる。


「ぐがぁ!ヨ、ヨエク様から授かったこの力で貴様らを根絶やしにしてくれる!」


やはりさっきの筒のような物で魔族の力を取り込んだようだ‥


「その力は人には過ぎた物だ!その力はお前たちを殺すぞ。」


「はっ!ヨエク様はこれを使えば部位欠損も治るし、新たな力を手に入れる事ができると言われた!お前らのような奴を倒すために使えとな!我らに希望を与えてくださったヨエク様の元には行かせん!ここで死ぬがいい!」


男たちは各々武器を持ちこちらに向かってきた。


欠損していた部位に紫色の肉が盛り上がり通常の四肢のような形をとっている。


ヨエクは部位欠損した人たちを集めて実験をしていたのだろう。

確かにお金がなく、高いポーションを手に入れる事ができない人にとっては魅力的な物だろう。


多少色が違ったくらいでなくなった物が元に戻るのだ、気にする事じゃないだろう。


それだけで済むのならな。


おそらく力を使い過ぎればダリックのように力に飲み込まれるだろう。


人の心の弱みにつけ込むとは‥

腐ってやがるな。



しかしだからといって手加減するつもりはない。

それで死んだとしても自分で選んだ道だ。

諦めてもらおう。


「俺とリルが戦ったタイプと同じと思う。力を使い過ぎたり絶命するとさっきの肉塊みたいになるから気をつけろ。それに知能がある状態で肉塊の力を使ってくるから、決して油断するなよ!」


俺は斬りかかってきた男の攻撃を躱して腹部に剣を走らせる。


「があっ!」


男の腹部から血が噴き出る。

しかしその傷の場所には紫色の肉が盛り上がり、すぐに血が止まる。


「が、がが。き、貴様の攻撃など効かぬのだ。ヨエク様からいただいたこの力をオモイしるがイイ!」


おそらく魔族の肉が本人たちを侵食すればするほど、元の人が壊されていくのだろう。


塞がった腹部と欠損していた腕から紫色の触手が伸びてくる。


俺はそれを斬り落とし距離を取るために後退する。


深手を与えるよりも一撃で息の根を止めるのが最善のようだな。


俺は手に持つ剣に力を込めた‥









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