第815話
「むっ!」
何か嫌な予感がする‥
アレカンドロとリルを2人にしたのは不味かっただろうか‥
そう言えば、この紫マッチョが別動隊がいるとか言ってなかったか?
あいつら加減をしらないからな‥
2人揃ったら何でもやってしまいそうだ。
せめて俺が行くまでに街を半壊させるくらいで済ませてほしいものだが‥
「ガァッ!」
紫色の筋肉のダリックが攻撃を放ってくる。
この筋肉はギルドの所で戦った肉塊と同じものになるのだろうか‥?
意識は飛んでしまっているみたいたが、あの肉塊に比べると攻撃らしい攻撃を放ってきている。
さっき人形と仲間をすりつぶした振り下ろしの拳だ。
俺の反応速度であれば躱せるが、ゴーレムではワンテンポ遅れてしまう。
スキャンなら余裕で躱せるんだろうけどね!
俺は練習する時間が足りなかっただけだからね。
決して俺が下手なわけじゃないからね!
しかし大丈夫!
この『ぐりぐりゴーレム君』はこんな事もあろうかと色んな所にドリルというか、ローラーをつけているのだよ。
ゴーレムを操作して尻餅をついて倒れるように後退する。
そしてゴーレムの肘と腿辺りについているローラーをフル稼働して、転がるように‥いや実際転がして攻撃を避ける。
ダリックの攻撃は地面を穿つが、辛うじて回避が間に合った俺は距離を保つために後退しながら体勢を整える。
いや、ヤバいねあれ。
ぐりぐり君じゃなくて、普通の量産型だったら今ので終わってただろうな‥
しかし残念だったな、今相手しているのは量産型だが、特殊装備している機体だ。
これを俺が扱えばスキャンほどではないにしろ、時間は稼げるはずだ。
しかし‥‥‥
どうするべきか‥‥‥
魔力が回復した後に、魔法を使って攻撃するべきか、スキル【創造】を使って新たな金属製超ゴーレムを作るべきか‥
迷ってしまうな‥
ただ問題は、魔法を使ったとしても俺の火力でダリックを燃やし尽くす事ができるのか‥
それとゴーレムを作るにしても回復した魔力で超ゴーレムを作れるのかって所だよなぁ。
まあいざとなれば魔法で氷漬けにしたら、しばらくは持つだろうし、その間にアキーエに頼んで神の怒りのような爆炎でこの世界から抹消させてしまう事ができると思うんだけど‥
とりあえずは攻撃をしのいで、魔力回復に努めるべきだよな。
いや‥‥
そうじゃない!
作成者の俺が信じてやらなくてどうするんだ!
ぐりぐり君にはもっと可能性があるはずだ。
そうだ、このぐりぐり君でこの紫筋肉を倒すんだ!
ダリックは自分が攻撃した場所を確認している。
さっきの攻撃で俺が潰れたとでも思っているのだろうか?
ダリックは攻撃した場所を確認した後に俺の方を見る。
いや、目がどこにあるかわからないから多分見てるんだろうなくらいだけど‥
するとダリックは何を思ったか、その場で腕を振り上げた。
俺とダリックの間には少し距離が空いている。
遠距離での攻撃方法があるのか?
魔法か、それとも投擲できるような物を持っているのか‥?
ダリックは俺に向かって、そのまま腕を突き出した。
するとその腕が‥そのまま伸びた!
「うおいっ!」
ダリックの腕がかなりのスピードで迫る。
慌ててゴーレムを操作するが間に合わず、左肩に被弾してしまう。
ダリックの腕はゴーレムの左腕を肩ごと引きちぎり、そのまま元の長さに収まった。
油断した‥
遠距離攻撃の可能性は考えたが、まさかそのまま腕が伸びてくるとは思わなかった。
だいたいどうやって伸ばしてるんだよ。
伸びた分の肉はどうやって補充してるんだまったく‥
引きちぎられたゴーレムの腕は、音を立ててダリックの身体の中に取り込まれるように消えていった。
おいおい‥‥
ドリル返せこの野郎‥
攻撃力は高くて、捕まったらあの紫色の肉と一体化とか、どんな悪夢だよ全く‥
さてどうするかな‥
まだぐりぐり君のスペックを出しきれてないからな。
もう少し頑張ってみるか。
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