第716話

「ええ魔族です。」


「やはり今回の戦争には魔族が絡んでおったのか‥」

 

やはり?


「やはりとは?何か心当たりがあるんですか?」


「心当たりか‥いや、それよりも貴公らはどうやって魔族を捕らえたのだ?あのモンスターを討伐できるほどの実力者だ。私達では無理かもしれぬが、参考までに聞かせてくれぬか?」


心当たりはあるみたいだが‥

まあいい。


それよりも、どうやって倒したか‥か。


答えてもいいんだが、光剣を渡せとか言われたら嫌だしな‥

まぁこの王様なら変な事には使わないと思うが、あいつがいるからこの国にはまだ渡したくない。


どうしたものか‥


考えながらみんなの方を振り返ると正人と目が合った。


陽気に手を振っている。


その動きがあまりに大きかったので、あやめに殴られている。


何やってんだあいつは‥


しかし何と答えようか‥


‥‥‥‥あっ!


勇者いるじゃん。

すっかり忘れてたけど、魔族と戦える人たちを一緒に連れてたんだった。


「そうですね。仲間に勇者パーティがいます。彼らのおかげで魔族と戦うことができました。彼らがいなければ魔族を倒すのは難しかったと思います。」


「なっ!」


あやめが何故か驚いた。


ふふ。

君たちの仕事には外交もあるのだよ。

今決めたもんね。


「おお!それは誠か!勇者も来ているとな?それならば魔族を捕らえられたのも納得だ。もちろん勇者達も宴に出るのであろう?話を聞かせてもらおうかの!」


よし。

これで勇者の功績になったぞ。

正人たち。

あとは頼んだぞ。


「さて!それでは宴の準備だ!」








さてさて、宴の準備が始まりました。


お城の厨房ではすでに宴の準備がされており、料理が次々と作られている。


「マルコイ殿。ここが城の厨房になります。あそこの調理場を空けますので、そこで調理をお願いします。」


厨房まで連れてきてくれたイェルンさんが説明してくれる。


イェルンさんは実はこの国の宰相らしい。


そんな人にわざわざ案内してもらって悪いが、ここでは調理できそうにないな‥


だって調理する肉がでか過ぎるんだもん‥


「イェルンさん。せっかく案内してもらって申し訳ないんですが、もっと広い場所はないですか?例えば城の庭とか。」


「それは構いませんが‥庭ではありませんが、修練場があります。しかし調理器具などはありませんよ?」


「大丈夫です。調理器具などは持っていますから。ここじゃ狭過ぎて他の人に迷惑かけますから。」


不思議そうな顔をするイェルンさん。

まあそうなるよなぁ‥


城の厨房なので、調理人同士がぶつかるような狭い空間ではない。

1人1人の場所が、その辺の食事処の厨房より余裕で広い。


それでもあの場所にマンティコアだのグリフォンなどを置いたらとんでもない事になる。


「そうですか‥?わかりました。それでは修練場に案内しますね。」


イェルンさんに案内されて修練場に着く。


かなりの広さがあるな。

これならグリフィンなら3匹くらいは置けそうだ。


「これなら大丈夫そうです。すみません、調理器具を出すので場所を空けてもらっていいですか?」


「調理器具を出す‥?」


俺は『スペース』から調理器具を出す。


この調理器具はこんな事もあろうかと、アースンのホットモールにいるガッスンさんとと一緒に作った特注品だ。


多分今後も大きな料理も作る事になると思って、かなり大きな食材でも調理できるようなサイズで作ってもらっている。


動力は火の魔石を使っているので俺の魔力でできるし、最新技術という名の俺のスキル【アルケミストメーカー】さんにより、魔力回路を這わせて異世界の知識で得たオーブンなんかも装備してある。


多分これだけで城が買えるぜ。


まあそれは言い過ぎだけど。


ちなみに料金ですが、これを元に新しい調理器具を作ると息巻いていたキリーエさんに出していただきました。

お金って大事だよね。


「な、な、なんですと!」


あ、いつもの癖で普通に出したけど、イェルンさんいるの忘れてた。




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