第597話
羊料理か‥
思いつくのはラムチョップくらいだけど‥?
それだといくらなんでも当たり前すぎるし、羊肉を焼くだけの料理に飽きたって言っているしなぁ。
他に何の料理があるかな‥
はっ!
俺は周囲を伺う。
そして‥
キラキラした目をしているミミウと目が合った。
「マルコイさん!今日はどんな美味しい料理を作るですか?」
朝から俺が美味しそうな匂いがすると言っていたが、ま、まさか本当にこれを予測していたと言うのか‥?
それはすでに読心ではなく、予知能力なのではないだろうか‥
お、恐ろしい娘っ!
と、とりあえず思いついた料理を作っていくとしよう。
羊肉の料理といえば、ラムチョップ以外でインパクトがあって量がたくさん食べれるものといえば‥
ケバブかな。
ケバブは香辛料などを羊肉に漬け込み、下味を付けた肉を大まかにスライスして積み重ね、垂直の串に刺し、あぶり焼きにしてから外側の焼き上がった層を切りながら食べるやつだ。
ピタパンを作って中に入れても美味しいだろうな。
見た目も面白いし、ミミウも喜ぶだろ。
あとは‥
羊なら羊腸を使ってソーセージを作ればいいな。
中に入れる肉は羊肉にしておけばいいし、一度ボイルしておけば少し時間が経っても食べれるだろ。
「それじゃあ簡単なやつになりますけど、いくつか作らさせてもらいます。」
「おお!誠か。それではさっそく頼むぞ。」
俺は案内されて城の厨房に行く。
何故かミミウさんも一緒である。
ミミウさんは食べる人だからついてこなくて良さそうな気がするけど‥
「ミミウは出来立てを食べたいですぅ!」
うむ、なるほど。
聞く前に答えるのは相変わらずだけど、何の能力なんだろうか‥
食事限定の特化した能力に、上限がないのが少し怖い気がする‥
ケバブをかなり大きなサイズで作り上から吊るす
。
【ディバイズメイキング】でケバブの芯や移動する滑車などを作り、【アルケミストメーカー】で火おこしの魔道具の出力を上げて外から炙る。
ふっ。
俺のスキル【模倣】があればこんな事もできるのだ!
街の便利屋さんみたいだな‥
「へぇ‥これやったら屋台に出しても売れるやろうね!少し変わってるけど、人目を引いて面白いと思うで!」
!!?
俺はこの場で聞くはずのない声を聞いて飛び上がってしまった。
「キ、キリーエ?な、なんでキリーエがここにいるんだ?」
「ん?城に用事があったさかい来たんや。ほんまは別の日でもよかったんやけど、今日来るべきやと思ってね。」
こっちにも恐ろしい娘がいらっしゃいました‥
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