第483話

お腹も満たされたところで、ミミウに『ノーム』を呼んでもらうようお願いする。


「それじゃあミミウお願いするよ。」


俺はミミウとキリーエを見る。


「はい!わかったですぅ!」


「クリームを作るのは専属がいるとして、1人では量を作れない‥いや、人数を多く雇うよりも風魔法を使える人を雇って魔法で撹拌してもらう方が人件費はかからない?いや、魔力の量が‥」


うん。

キリーエさんは安定で商人の世界に入り込んでますね。

魔法で撹拌か‥

発想が凄いな。


「でもマルコイさん。『ノーム』さんに何をお願いするですか?」


「いや、今回は『ノーム』に聞きたい事があるだけだから、特に仕事はないよ。でも大事な事を聞きたいから、俺の魔力をあげるって言っておいて。」


「わかったですぅ。それじゃあ『召喚:ノーム』ノームさんお願いしますぅ。」


今回は1匹だけでよかったんだけどな‥

俺が魔力をあげると言ったせいだろうか‥


全員出てきました。


そしてまた俺にヨジヨジとよじ登ってきた。


しばらくクンクンしてからミミウの元に戻る。


「魔力ありがとうって言ってるです。今日も美味しかったって。」


それはよかった。


「『ノーム』さんが聞きたい事は何?って言ってるですよ。」


「そうだな。前『ノーム』たちが言っていた、魔力の色について教えてほしい。」


ミミウが『ノーム』と向かい合って、話している。


「魔力色について何が聞きたいの?って言ってるですぅ。」


「そうだな。まずは魔力色?は同じ色を持っている人はいるのか?それと精霊以外で見る事は出来るのか?あとはそうだな‥魔力色は一生変わる事はないのか聞いてもらっていいかな?」


もし魔力に色がありそれが個々で違うのであれば、それを登録すれば登録した人以外が使えないような特注の魔道具を作る事ができるんじゃないだろうか?


神聖国に渡す魔道具についても、登録者を俺にして、それ以外が使おうとすると爆発してアフロってしまうような物を作る事ができるんじゃないかと思っている。


「『ノーム』さんが言うには、魔力色は同じ色の人はいないそうですぅ。ただ得意とする4属性に近い色になるです。そしてそれは死ぬまで変わらないそうですぅ。でも今まで精霊の目以外で、魔力の色が見えた人はいないそうですぅ。」


ふむ。

やはり魔力色は精霊以外には見えないのか。

これも魔道具を作れば、見えるようになるのかもしれないけど‥


まあとりあえずの目的は、同じ魔力の人がいるかどうかを知りたかっただけだしな。


同じ魔力の人がいないのであれば、その人の魔力に反応するように作ったらいいだけだ。


たとえ俺に色が見えなかったとしても、魔力色が変わる事がないのであれば、その魔力を登録してしまえば、その人以外に使う事ができなくなると思う。


まあ何事もやってみよう、試してみようだな。


「でもマルコイさんの魔力は特殊なんだそうです。なんでも何色にも見えるし、流れるように色が変わってるそうですぅ。『ノーム』さんたちもこんな魔力待ってる人初めて見たって言ってますぅ。」


俺は魔力の色が変わるのね‥


【模倣】で様々なスキルを模倣しているせいかな?



でも考え方を変えると、例え魔力を登録して登録者しか使えなくしたとしても、俺だけが使えるって事になるよな。


俺の魔力だったら親鍵的な事になれるって事か。


いいねいいね。

秘密基地も主メンバーの魔力だけ登録しておけば

登録者以外の人は入れない設備にできそうだな。


そして、秘密基地に入れないのであれば遺跡の方に向かうと考えていいだろう。


あとは魔力登録をするためにどうするかだな。

魔力を流す魔力回路の入り口に、魔力色を識別する回路を付け足していけば何とかなるかな。


さてさてそれじゃあ少し面倒だけど、今まで渡した魔道具と、新しく作る魔道具に魔力回路を付け足していくとするか。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る