第333話
ナイコビ商会に対しての動きは多少は決めていたので報告と相談をすることにした。
「あとこれからの動きなんだけど、ナイコビ商会を追い詰めるためにホット商会の動きをもっと活発化させるつもりだ。」
ナイコビ商会が動けるのは商売の利益があるためだ。
それを本格的に脅かしてやろう。
今までのホット商会のように他所の商会と揉めないやり方じゃなくて、揉めるようなやり方で。
「食品関係の店をナーメル以外の街でどんどんオープンさせるぞ。募ってもいいが、できれば街にある店を買い取って店の人はそのままでホット商会として継続させる。その方が早いしお互いにメリットがあるからな。あとは遊具関係も同じだ。道具屋なんかにどんどん卸そう。ジェンガ、商人大脱出、リバージ?もだ。他にも考えるが全て卸そう。ナイコビ商会はいろいろな商会を吸収しているから様々な商いがあると思うけどホット商会なら、その全てを上回る事ができるはず。そしてそれをナーメル以外の街でやりたいと思う。キリーエできるか?」
「それは全然かまわんよ。今までのやり方でやれるからね。でも装飾品とかが難しいかな。」
「それは俺がアイデアを出すからそれを形にできる環境を作ってくれたらいい。貴族やお金を持ってる人相手の衣類をいくらでも考えるよ。それに俺も欲しいのがあるしな。」
はい。
まだ水着を諦めてなかったり異世界のセクシーな衣類などを作りたいと思っております!
「物を運んだりなんかは俺の『スペース』が利用できるしな。だいぶミミウがクラーケン食べてくれてるから中身も空いてきたし。」
「それじゃもっとクラーケン食べるですぅ!」
うっ。
想像したら腕が痛む‥
「でもなんでナーメル以外の街なの?ナーメルで出した方が効率的なんじゃない?」
「そうだな。本人たちの目の前でするのも考えたんだけどな。でもナーメル以外の街でホット商会の商品や食べ物がたくさん出たらアキーエだったらどうする?」
「そうね。わたしだったらそんなに美味しいなら食べに行くかな。ホット商会のご飯どこも美味しいからね。」
「美味しかったら何回も通うよな?」
「そうね。でも何回もご飯食べるために街を移動するのはきついわ。」
そう。
そうなるよな。
「だったらその後は?この街になんでホット商会ができないのか?もしかしたらナーメルから引っ越しする人もいるかもしれない。でもそれができない人は?何でこの街だけ?ってなるとどう思う?」
「そうね‥わたしだったらこの街に作らない理由があるのかなって思うわ。例えば他の商会が‥あっ!」
「そう。ナイコビ商会のせいでホット商会ができないんだって思ってくれるかなって。そうしたらアイツらの味方だった街ももしかしたら敵になるかもしれないだろ。」
俺の『スペース』とホット商会の資本があれば、多分そこまで時間はかからないはず。
「なるほどね。それなら納得だけど、本当にそんな事できるの?」
アキーエはキリーエを見る。
キリーエは‥
「各街に食品関係を10店舗出すとして、街に派遣するのは2名1組で護衛つけて‥」
あ、すでに計算中でしたか。
「卸は遊具、米とダマスカス鋼を使ってない武具類と衣類、下着関係はギルドに紹介してもらって‥」
何やら俺が言ってない事まで計算に入ってるみたいなんですけど‥
「そうやね。2ヶ月あれば形になると思う。影響が出るのは3ヶ月ってところやね。ホット商会の資産の三分の一を使えばできると思うよ。」
おお。
さすがキリーエさんだ。
しかし資産の三分の一なんて使ってもいいものなかのか?
「キリーエそんなにお金使ってもいいのか?」
「全然問題ないよ。成功したらおそらく使った資産の倍以上の利益があると思うから。失敗したとしても一年あれば取り戻せるよ。それに失敗なんてせえへんけどね。」
キリーエ‥
おそろしく心強いぞ。
よし!
それじゃあまずは‥
引っ越しからかな?
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