第264話
「これからどうするか決めると思うけど、もしロンギルに行くのなら声をかけてね。あと‥」
まだ何かあるのか?
「遅れたけど、マルコイちゃん。冒険者ランクがAに昇格したわ。遅くなった理由だけど、アキーエちゃん、ミミウちゃんもオーガ討伐での功績でAランクに昇格したわ。マルコイちゃんについてはSランクに昇格してもよかったんじゃないかと思ったんだけど、流石にAランク飛び越してSランクってのは承認が降りなかったわ。でも次何かあればSランクに昇格すると思うわ。」
おお!
ついにAランクまであがる事ができたか!
やはり嬉しいな。
「ロンギルに行くにしろ行かないにしろ、一度冒険者ギルドには寄ってね。ギルドカードの更新があるから。」
そう言ってイザベラは帰って行った。
お土産にケーキを持って‥
う〜ん。
どうするべきか。
やり過ぎてるナイコビ商会はもしかしたら遅かれ早かれ国とか他の商会に潰されるかもしれない。
それならば待っていてもいいかもしれないが‥
もしナイコビ商会がロンギル共和国を掌握した場合がな‥
それならロンギル共和国にホット商会をださなければいいのかしもしれないが、もしナイコビ商会が他国に打って出る時には必ず衝突するだろう。
だとしたらやはり‥
ナイコビ商会は国や他の商会に任せるとしても暗殺ギルドは潰しておくべきかもしれない。
俺たちだけでは到底無理だろうが、国やギルドが協力してくれるのであれば今のうちかもな。
「みんなはどうしたい。俺はとりあえずキリーエを狙ったやつをぶん殴りたいとは思ってるけど、みんなの意見も聞いてみたい。」
「そうね。このままでも事態は収まるかわからないし‥正直わたしも許せないっては思ってるわね。暗殺ギルドを潰すとか大きな事は出来ないかもしれないけど、できれば依頼したやつはやっつけたいわね。」
うん、アキーエなら物理的にはぶっ壊せると思うぞ。
いろいろと‥
「ミミウはキリーエさんに危害を及ぼす人は絶対に許せません!キリーエさんの為にも、美味しいご飯のためにも絶対に悪は討つべきですぅ!」
おおう!
いつになく力が入ってるな。
確かにキリーエがいるから美味しいご飯食べれてるからなぁ‥
「みんないいん?うちのためにわざわざ危険を犯さなくてもええよ。それだけ悪いやつらなら時間が経てば国とかが捕まえてくれるやろ?」
「そうかもしれないけど、解決しないかもしれないだろ?だからキリーエが思っている事をそのまま言ってくれたらいい。そしてどうするか決めよう。」
「うちは‥」
キリーエは少し考えた後にはっきりと言った。
「うちは商売の事で諦めたりしたくない。ここで引き下がったら、同じ事があったらまた逃げないといけんくなると思う。そんなん嫌や。うちはもっと胸張って商売したい!だから‥だからみんなに力を貸して欲しい!このままここにいるんやなくて、ロンギル共和国まで行ってナイコビ商会になんや文句あるんかっ!って言ってやりたい!」
はは。
決定だな。
どうやってナイコビ商会にキリーエを狙うのをやめさせるかとか全然決まってないけど、みんなの意見がこれなら出たとこ勝負だ。
「よしっ!それならロンギル共和国に乗り込むぞ!」
「そうね!アレカンドロの件も気になるし、さっそく準備しましょう!」
「み、みんな‥ありがとうな。」
キリーエの目に涙が浮かんでいる。
キリーエは俺たちの大事な仲間だ。
ナイコビ商会?
暗殺ギルド?
まとめてかかってこい!
デストロイヤーアキーエとクラッシャーミミウが目にもの見せてやるぜ!
多分建物とか、暗殺ギルドのメンバーは2人でお釣りが出るほどぶっ壊せるはすだ。
いや、もちろん俺も頑張りますけど‥
今回は俺も結構頭にきてるからな。
久しぶりの長旅になりそうだ。
準備をきちんとして王様やイザベラさんに報告しないとな。
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