第258話
もし俺たちが家にいない時に侵入者が来たら?
夜中に侵入者が来て俺が起きれなかったら?
そんな事を考えると家の警護を厚くする必要がある。
まあ今のところ俺の【察知】頼りなので警護とも言えないのだ
アレカンドロを24時間眠らずに動けるように改造しようかとも思ったが、あまりに非人道的過ぎるのでやめた。
アレカンドロなら「それではずっと訓練できますね!」とか本気で言いそうな気はするけど。
オートマタとかゴーレムとかも考えたが残念ながらそういったスキルを持っていないので、そもそも作り方がわからない‥
ならば力技で何か作ってみてはと思いチャレンジしてみる事にした。
まずは大量の魔力回路を用意する。
動作不良などの魔道具集めは継続で行っていたが、最近新たな魔道具を作っていなかったので結構な数がある。
最初に取り掛かったのは魔道具の最大の弱点を無くす事から始めた。
魔道具の最大の弱点‥
それは‥
魔力を供給する人がいないと動かない事である。
そりゃそうだ。
そこで俺は魔力について考えた。
魔力は身体の中にある物である。
消費した魔力は時間が経つと自然と回復する。
それでは魔力は身体の中で作られてるのか?
それとも身体の外にある目に見えない魔力を吸収して少しずつ回復しているのか?
まあそんな事考えても目に見えないものだし、身体切って調べるわけにはいかないのでとりあえず試してみた。
魔力回路をいくつか切り貼りして、魔力を流す事で魔力を吸い取る魔力回路を作ってみた。これを木にくっつけて魔力を流すと回るような魔道具にくっつけてみる。
これで魔力を一回流した後に木が回り続けるなら身体の外に魔力があるという事になるんじゃないかという事だ。
試しに魔力を流して動かしてみる。
最初の魔力で勢いよく回り出す木。
なかなかシュールだな‥
それを暫くの間ほっといてみた。
何時間か経って見てみると、ゆっくりとではあるがまだ回っていた。
よし!
これで身体の外にも魔力があるって事だな。
でもこれってかなりヤバくないかな。
半永久的に動く魔道具とか‥
多分こんな物作ったのがバレたら国から攫われる案件だと思うのだが‥
でもパーティの安全のためだ、仕方ない。
いざとなれば獣王様に助けてもらう。
獣王様禿げないといいけど‥
後は魔力を溜め込む魔力回路を作る。
これで常時魔力を集めながら、溜める事ができ半永久的に動く物を作る事ができた!
さて後はこれを使って何を作るかって事だが‥
門につけて怪しいやつをでっかい柱とかでぶっ飛ばすとか?
いや、バラックスさんが飛んでいく未来しか見えん‥
攻撃対象については侵入者だから、家にいる人やよく来る人については認識させればいい。
魔力を登録すればいいかな?
とりあえず何でも試してみてダメだったら考えよう。
外の空気を取り込んで、圧縮して出す。
これを利用して宙に浮く兜を作ってみた。
魔力を吸収しながらだから半永久的に飛ぶ。
これを見たアキーエが悲鳴を上げていた。
もちろん後で説教された。
やっぱり人形のようなものがいいだろうか‥
ゴーレムのような物を作りたいが、やはりスキル持ちではないのでこれまた力技だ。
まずは木で作ってある人形を購入する。
関節もきちんとあるかなり大きめの物だ。
お金持ちの人が家に飾ったりするために作ってるらしい。
本来はこれに装飾とか色々するらしいけど、とりあえずそのままで試してみる。
四肢を動かすために、それぞれの手足に魔力回路をつける。
それを動かすための魔力回路をお腹のあたりにつける。
魔力を流すと安定して動く事ができた。
後はこれにさっき作った半永久的に動ける魔力回路をつける。
これで自動で動く人形の出来上がりだ。
さてさて、後はこれに自衛できる装備をつけていく必要があるんだけど、何をつけようかな?
ヤバい、楽しくなってきた。
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