第229話
王様へ報告した後、闘技会の今後については追って連絡があるとの事でそのまま家に帰る事にした。
ギルドへの報告は明日にでもしよう。
今日はいろいろありすぎて頭が回らない‥
他の冒険者たちも声をかけに来てくれた。
光属性の事については見たこと自体ないようで、特に勇者との関わりを聞いてくる人はいなかった。
もし勇者と共闘する機会が有れば似てるなと思う事があるかもしれないけど、獣人国にいる限り勇者は来ないから大丈夫だろ。
皆んなにはただ気合だって言っておいた。
バラックスさんは信じて明日から試してみるとか言ってたけど‥
バラックスさんなら光属性じゃなかったとしても何かやってくれそうな気がするから頑張ってほしい。
そしてそれを頑張ってる間は俺の家の事と模擬戦の事を忘れて欲しい‥
家に戻り疲れた身体を癒すためにお湯に浸かったらその中で寝てしまい盛大にむせてる時にアキーエがお客さんの来訪を教えてくれた。
簡単に着れる服を着て応接室に行くとイザベラさんが待っていた。
「あら?マルコイちゃん今日はセクシーね!」
俺は無言で扉を閉めて自室に戻る。
そしてすぐにフル装備で応接室に戻る。
「んも〜う!マルコイちゃんのいけず!せっかくの目の保養だったのに‥」
うん怖い。
服はちゃんと着ようね!
「ごめんなさいねマルコイちゃん。本当はマルコイちゃんが報告に来てくれるのを待つべきだったんだけど、気になる事があったからお邪魔したわ。」
自国で魔族が出たんだ。
そりゃ冒険者ギルドとしては気になるよな。
疲れてても冒険者ギルドには報告行くべきだったかな‥
「さっそく本題だけど、闘技会で魔族が出たってのは本当なのよね?報告はきてるんだけど実際戦った当人にきちんと聞いてみたくて。」
「そうだな。報告はあってるよ。俺が戦ったのは間違いなく赤い眼を持った魔族だったよ。」
「やっぱりそうなのね。死体も残っていないから目撃者の報告だけにはなってるけど、相対した人が言うので有れば間違いないわね。」
そっか、死体は霧みたいになって消えたもんな。
でも今の言い方だと消えるのがおかしいみたいだな。
「魔族の死体って消えるもんじゃないのか?」
「普通は消えないわよ。魔族は私達より種族的に強い存在ではあるけど、基本的な構造は一緒だし死んでも死体も残るわ。」
それじゃ何が原因で消えたんだろ?
今考えてもわかる事ではないと思うけど‥
俺たちが戦ったのは魔族であって魔族でないものみたいな感じだったのかな?
「あとガルヘアが急に魔族に戻った原因はわかる?冒険者登録はきちんとしていたし、素行の悪さはあったけれど冒険者としての活動はしていたらしいわ。まずもって目的があったとしても魔族が大人しく他種族の中で生活していたのが驚きよね。よほど調査させていた人物を敬っていたのか、それとも恐れていたのかしら‥そして元々魔族だったんだろうけど、何を使って元に戻ったのか‥ガルヘアの近くにそれらしい魔道具は落ちてたけど壊したせいなのか対策をとらせないためなのか魔力回路自体なくなってたの‥」
ん?
それは俺のせいなのかな‥?
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