第203話

タワーシールドがあの形状になるのは実際に見たし、本人からも聞いていた。

岩の起伏がある形状でもよかったが、任意の方向に捌いたりする時に起伏があると予測しづらいらしい。

しかしある程度自由に変化させる事ができるらしくシールドバッシュする時にはトゲトゲにできるらしい‥

痛そう‥


でも堀を作った時にはノームが2匹いた。


もしかしてもう1匹も‥



オーガジェネラルは盾の変化に狼狽したもものすぐにミミウに対して攻撃をしかける。


槍状の腕を振るいミミウに攻撃するが全て盾に阻まれる。


大振りになったオーガジェネラルの攻撃に対して盾を勢いよく前に出し攻撃を弾く。


オーガジェネラルは思わぬ反撃にあい、たたらを踏む。


おそらく今まで自分の攻撃を弾かれた事なんてなかったのだろう‥


自分の槍を見ながら驚いてるように見える。


その隙をミミウは見逃さずショートスピアで攻撃を仕掛ける。


しかしオーガジェネラルの肌はオーガとは比べ物にならない程に硬質化しているようで、ミミウのショートスピアを簡単に弾く。


オーガジェネラルは自分の攻撃が弾かれた事に驚きはしたが、ミミウの攻撃も自分に通じない事がわかり笑みを浮かべる。


「むー、やっぱりこのままじゃ無理みたいですぅ。ノームさんの力を貸してもらいますね。」


「『召喚突装:ノーム』」


ミミウが精霊魔法を使うと、2匹目のノームが現れた。


やっぱりそうなのか?


ノームはキョロキョロして周りを見渡し、ミミウの持っている槍を見つけると槍に飛びつき中に吸い込まれた。


するとミミウの槍に変化が現れる。


ミミウが持っている柄の部分はそのままに、その周りに岩が積み重なっていく。


ミミウは動きやすいようにショートスピアを使用していたと思うのだが、変化したスピアはヘビースピアのようだった。


いや、正直言ってあのサイズのスピアを見た事がないのでヘビースピアと言っていいのかもわからない。


ミミウが持っている柄の部分は残っているのだが、その周りはナックルガードのように手を保護するように岩が囲っている。

そのナックルガードのような部分のサイズが握っているミミウの半分くらいの大きさがある。

そしてその柄から伸びているスパイクが、優に3メートルはあるんじゃないだろうか?

あんなに長いと取り扱いが難しそうだが、盾と一緒で調整もできるのか?


あの大きさだと重量もとてつもないものになりそうだ。

しかし以前盾を変化させた時に聞いたが変化した盾も重さはそれまでの盾と変わらないとの事だった。


もし槍もそうだとすれば、あのサイズの槍をショートスピアの重さで扱う事ができるって事になるのだろうか‥?



ミミウの槍のサイズにオーガジェネラルはもちろんバラックスさんやシクーさん、周りの人も驚いている。

もちろん俺も‥


ミミウが持っているスピアを一度振り上げてから水平に構える。

それだけで周囲に突風が舞う。


なんなのあれ?

どこぞの大魔王か何かですかね‥?

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