第199話

ブルーオーガはランクBの上位に位置するモンスターだ。

Bランク冒険者なら1人で相手出来るが、Cランク冒険者ではパーティで当たらなければ倒す事は難しいだろう。

しかし敵はブルーオーガだけではない、普通のレッドオーガも襲ってくるのだ。


ブルーオーガにパーティで当たっているCランクの冒険者たちは他のオーガの攻撃を受けて苦戦している。


「ブルーオーガはBランク、Aランクが2人1組で当たるぞ。Cランクはレッドオーガの討伐と上位ランクのフォローをしてくれ。」


サブマスターの指示が飛ぶ。


ブルーオーガを相手していたCランクの冒険者たちは相手をレッドオーガに変更し、上位ランクの冒険者たちがブルーオーガを相手しだした。


苦戦している箇所にはサブマスターの指示がその都度飛んでいる。


その甲斐あってかなんとか押されていた箇所の戦況も持ち直しているようだ。


「クレイジートルネードレインボーソードッ!」


ん?

なんかやたら賑やかなヤツがいるな。


あ、パーティ『クレイジーマッシュ(笑)』の人たちみたいだ。


「兄貴!かっこいいです!やっぱり兄貴は最強です!」


『クレイジーマッシュ(笑)』の兄貴分であるピルツさんがブルーオーガを相手してるみたいだな。


あれ?

ピルツさんって頭紫色じゃなかったっけ?

今は七色の虹みたいな頭になっているけど?


「闘技会では不甲斐ない姿をお前達に見せてしまったが、こういった形でお前達と共に戦えて俺は嬉しいぞ。」


「何を言ってるんですか兄貴!Sランク冒険者をあそこまで追い詰めたんだ。あのマルコイってやつも、兄貴がロメントと闘ってあれだけダメージを与えたから勝てたんですよ!兄貴はあと一歩ってところで負けてしまいましたけど、それでも兄貴は俺達の自慢です!」


え?

ロメントってダメージ受けてたっけ?

あと一歩というか、あと五十歩くらいだった気がしたんだけど‥


「そうか‥確かにロメントは強かった。しかし次に闘う時があれば俺が勝つだろう。このマッシュの最上級であるレインボーマッシュになった俺に敵はいないからな。」


あの頭って自然になるものなの?

ある朝突然七色のになってたりするの?

なにそれ怖い‥


「兄貴!やっぱり兄貴は最高だっ!」


あの人たちってあんな風だったっけ‥

もしかしたらあの頭のキノコは脳みそまで侵食してるのかもしれないなぁ‥


「さて次はお前だ!レインボートルネードスーパーソード!なにっ!」


ピルツさんが放った技を止めたオーガがいた。


「ぐわっ!」


ピルツさんはオーガの反撃を喰らいぶっ飛んだ。


「あ、兄貴ー!」


ピルツさんの技の強弱は別としてもBランクの攻撃を止める?

そのオーガは肌の色こそレッドオーガと酷似していたが、体格が一回りは大きい。


あれは‥?


オーガの上位個体か?


「オーガの上位個体を確認した!おそらくオーガソルジャーと思われる!BランクのパーティかAランクで当たってくれ!」


オーガソルジャー?

ジェネラル以外にも上位個体がいるのか?

どれだけ上位個体がいるかで戦況が大きく変わりそうだな‥

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