第188話

ご飯の後にアキーエとミミウに声をかけて地下室に来た。


キリーエはまたどこかに出かけて行った。

しばらくしたら片栗粉と天ぷら屋さんが出来る事だろう。

世界征服も間近だな。

頑張れキリーエ‥


地下室でまずはロメントから模倣したスキルを試して見る事にした。


スキル【魔力操作】については俺が魔法をほとんど使わないのでよくわからないのが現状だった。

模倣したスキル【属性魔法:光】【属性魔法:聖】があるがスキル【魔力操作】を使用しても差程変わりがなかった。

このスキルはもっと高ランクの魔法が使えるアキーエに譲渡することになるかな。


あとはスキル【精霊魔法】だが、エルフ特有の魔法かと思ったが俺でも使えるようだ。


ただ模倣した【精霊魔法】ではレベルが低く、大きな精霊は呼べないようで俺が呼べるのは小さな火の精霊のようだ。


「『我が呼びかけに答え、力を貸してくれ。火蜥蜴召喚。』」


現れた火蜥蜴はこちらからの命令を待つように側に控えている。


「『あの壁を攻撃してくれ。』」


すると火蜥蜴はユラリと揺れながら、地下室の壁に突進しぶつかったあとに消えた。


やはりレベルが低ければ精霊も顕現できず召喚するのみで、こちらの指示を待ち1度指示を聞いたら消えるようだ。


レベルが低いと使い勝手が悪い。

他のスキルと統合するのを待つしかないか。


それじゃお待ちかねの『譲与結合』を試してみるとしよう。


まずはアキーエにスキル【上肢筋力上昇】を譲渡する。

リュストゥングから模倣したスキルだ。俺が使うようにとアキーエに言われたが、俺の模倣スキル【身体能力上昇】と重ねがけが出来なかったので譲渡する事になった。


(ピコーンッ)


『模倣スキルを発現しました。対象にスキルを譲渡しますか?』


譲渡する‥


『スキル保有者の承認を確認致しました。譲渡を行います。どのスキルを譲渡しますか?』


【上肢筋力上昇】


『譲渡するスキルを確認致しました。スキルを譲渡します』


『譲与結合の条件を満たしました。対象に譲与結合しますか?』


やはり対象はアキーエか。

条件的に今までスキルを譲渡した相手が対象みたいだな。


俺は一旦譲与結合を中断し、アキーエとミミウに意思確認する。


「どうやらアキーエとミミウには模倣スキルの新しい『譲与結合』ってやつが使えるらしい。どうする?今までのは大丈夫だったけど、今回も大丈夫って保証はない。」


「そう。それじゃやっていいわよ。」


「はは。さすがアキーエだな。」


思わず笑いが出てしまう。

アキーエの覚悟の早さは相変わらずだな。

それだけ俺を信頼してるってことか。

ミミウも大きく頷いてる。


「わかった。それじゃいくぞ。」


『譲与結合の対象を確認しました。対象に譲与結合しますか?』


譲与結合する‥


『対象への譲与結合には【魔力操作】が必要になります。スキル【魔力操作】を使用します。スキル【格闘士】【上肢筋力上昇】【下肢筋力上昇】【気功士】【属性魔法:火】とスキル【魔力操作】を結合します。スキル【魔闘士】に結合しました。スキル【魔闘士】を対象に譲与結合します。』




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