第187話
譲与結合か‥
確かリュストゥングのおっさんのスキルを模倣した時に覚えたやつだったな。
条件を満たしたけど、対象がいないか‥
俺がスキルを譲渡した相手はアキーエとミミウだから今度2人に使えるかどうか試してみよう。
「以上になるけど、これでいいのかい?」
「ああ大丈夫だ。ありがとう。変な事頼んですまなかったな。」
「全然構わないよ。マルコイのためならね。今回は負けたからって事になるけど、僕はいつでもマルコイに協力するからね。」
普通ここまで言ってもらえると嬉しいのだが、ロメントから言われると素直に喜んでいいのやら‥
でも確かに今までとは少し態度が違うので、困った事があったら相談するかもくらいの気持ちにはなっている。
俺騙されてないよね?
「それは助かる。しかし闘って勝ったからとはいえそこまで殊勝になるものか?」
「そうだね。僕は今までほとんど負けた事がなかったんだ。僕は最初から強かったからね。負けたとしても卑怯な手を使われたりしてた。マルコイみたいに正面から僕を受け止めて、なおかつそれを上回るような人に初めてあったんだよ。」
「そんなもんなのか?」
確かに全力のロメントと闘いたいと思ったから油断してる時もこちらからは軽い攻撃しかしなかったな。
でもそれは俺の都合だったんだが、ロメントにとってはそれがよかったらしい。
「それにマルコイから最後の技を受けた時にビビッときたからね。」
あ、やっぱり変態だ。
俺との闘いで新しい扉を開けてしまったようだ。
「ところで変態はどこでこの家のことを聞いたんだ?」
「僕はマルコイがもともといた宿を訪ねたんだけど、もう引き払った後だったんだ。まだ闘技会に出場するだろうし、この街にいるのはわかってたからね。後は僕との戦いの後に獣王と話してたのは噂になってたからもしかしてって思ってさ。それで僕はSランクだから城まで行ってマルコイの家を聞いたんだよ。」
そういう事か。
なら高ランクの人で勘のいい人なら家がわかるって事だな。
できればバラックスさんとか脳筋の人たちには教えないで欲しいけど‥
ロメントは必要な時はいつでも呼んで欲しいと残して帰って行った。
できればロメントにお願いする機会など来ないで欲しいけど。
悪いやつではないんだろうけど、俺を見る目に熱がこもっているのが気になってしょうがない‥
ロメントが帰った後に3人で買い物に行き食材を買って戻ってきた。
買い物の途中にミミウがあれが欲しいこれが欲しいと言い出したのでかなり大量に買い物してしまった。
まあ全て食材だったりしたのだが。
かなり大きな保存庫が食材でいっぱいになってしまった。
いくらミミウでもこれだけあれば1週間近くは持つだろう。
持つと信じたい。
今日は油も沢山買ったので天ぷらをする事にした。
小麦粉はあったが、片栗粉がないのでベーキングソーダを少し入れて天ぷら粉を作った。
衣が剥がれやすかったけど、まあ合格点かな。
アキーエたちにも評判よかったしキリーエにはまたレシピを教える事になった。
ミミウは‥
相変わらずだった‥
どこに入ってるんだ?
胸焼けしないのだろうか‥
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