第183話
もちろん料理を食べた後にキリーエからお店に出すからとレシピを書かされる事になった。
その時に調味料の話をしたら儲ける事を確信したのだろう、明日にでも担当させる人を連れてくるらしい。
俺としても調味料が増えると出来る料理が増えるので助かるけどね。
結構たくさん作ったのだが、ミミウには足りなかったようで、バンバーグがのっていた皿を寂しそうに見ている。
う〜ん、これは料理をしてくれて掃除もやってくれる人を本格的に探す必要があるかも。
お腹もいっぱいになった事だし少し運動するために地下の修練場に来た。
石でできているが床の起伏も少なく動きやすい。
軽く運動したり技の練習なんかいいかもな。
しばらく汗を流しているとアキーエとミミウがやってきた。
キリーエはすでに家から出かけており調味料の件で駆け回っているようだ。
「結局闘技会残ったのマルコイだけになっちゃったわね。」
「そうだな。しかし参加するってなった時はびっくりしたけど、いざ参加してみたら大活躍だったじゃないか。負けてしまったのは残念だったけど、俺は仲間がこんなに強くて頼もしいよ。あとは俺が優勝するのを応援しててくれたらいいよ。」
「はは。言うわね。でもマルコイならって思うわ。」
「本当ですぅ。マルコイさんなら優勝できるですよ。」
「2人ともありがとうな。最初からそのつもりではいたんだけど、ここまで来たら本気で優勝するつもりで頑張るよ。」
2人とも大きく頷いてくれる。
「それじゃ今から特訓しましょう!」
「あ!それはいいですぅ!」
「特訓かぁ。何をする模擬戦でもするか?」
今日はちょっと汗を流して終わるつもりだったんだけど、闘技会の事を考えると少し気持ちが昂ってきた。
「そうね。模擬戦はいいわね。ここを準備してくれた人も気を利かせて簡単な装備品は置いてくれてるみたいだし。それじゃやってみましょう!」
「わかった。それじゃどっちからする?」
2人を見るとなぜか2人して装備品を選んでいる。
「え?何言ってるの?特訓だから2人一緒に決まってるじゃない?わたしたち2人と同時に模擬戦するわよ。」
え?
ちょっと待ってくれないか?
2人の試合を見る限り、1対1でも充分と思うんだけど。
これって俺がぼこぼこにされるやつじゃない‥?
「て、手加減はしてくれるかな?」
「何言ってるのよ?それじゃ特訓にならないでしょ?」
本当にそうなのか?
期待してくれるのはありがたいけど、ぼこぼこにされる未来しか見えないんだけど‥
俺はしぶしぶ刃を潰してあるロングソードを持った。
「それにマルコイなら一晩寝れば回復するのよね?だから思いっきりやっても大丈夫よね?」
え、なに?
2人とも消化不足とかで、ストレス発散目的になってないですか?
「た、たぶん一晩で治ると思うけど‥」
「それじゃ大丈夫ね。準備はいい?行くわよ!」
「いくですぅ!」
2人して笑みを浮かべながらつっこんできたあ。
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