第67話
「闘技会出るの?」
ギルドの受付に行きドラゴン討伐依頼の報酬をもらって、今日はとりあえず一旦宿に戻る事にした。
ギルドから出るとアキーエが先程の闘技会について聞いてきた。
「う〜ん、今はまだわからないかな。自分がどの程度強いのか興味はあるけど、あんまり目立ちたくない気もするしね。まだ2ヶ月あるからその間に決めるよ。アキーエとミミウはどうする?」
まあ獣人国の催し物だからおそらく参加者は脳筋ばっかりだろうし魔法を使うアキーエは向いてないかな‥
「そうね。闘技会は主に武技を競うものだから、わたしは参加しないと思うわ。もしわたしが魔法以外にも戦う術を覚える事ができたなら参加するかもね。」
「私も参加は厳しそうですぅ。モンスター相手ならいいんですけど、対人になると攻撃方法に自信がないですぅ。」
ミミウは少し残念そうな表情をしてそう話す。
確かにミミウも防御に徹したら負けないけど、勝てはしないからな。
それぞれの分野で闘技会があればいいんだろうけど。
「もし参加するなら俺だけか。まあ参加するかわからないけどな。」
スキルの模倣次第にはなると思うけど、経験するのもいいかもしれないな。
翌日マルコイは仲間に依頼を2〜3日受けずにスキルの模倣を試す事を伝え宿から街に出ていた。
アキーエは本屋探しでミミウは屋台巡りをするそうだ。
キリーエは朝から忙しそうだったので、報告だけしといた。
ドラゴン討伐で一緒に戦ったパーティには別れる際に拠点としている宿の確認をしていた。
それぞれの拠点を回って滞在しているパーティに話をして模倣をする事ができればと思っている。
とりあえず今日は『獅子の立髪』が滞在している宿に来た。
別に女性ばっかりだったから最初に選んだわけではない。
選んだわけではないよアキーエさん‥
宿に着き、『獅子の立髪』が滞在しているか聞くと、ちょうど遅めの朝食をとっているとの事だったのでお邪魔する事にした。
「おっ!確かマルコイだったか?どうしたんだ偶然か?それとも私達に会いに来たのか?」
さっそくお目当てのアマンダさん達を見つける事ができた。
「今日はアマンダさん達に相談があってきたんです。少し時間もらってもいいですか?」
「なんだ?愛の告白か?可愛い子達を連れてたのにハーレム希望か?」
依頼の時とは違いラフな格好をしているが、3人とも綺麗だな‥
愛の告白でもいいかもしれん‥
むっ!アキーエの殺気が‥
「い、いや違いますよ。ギルドから闘技会に出てみないかってお誘いがあったのです。それでどんなものなのか聞いてみたくなったので高ランクの冒険者の人たちに話を聞いてるところなんですよ。よかったら聞かせてもらえないですか?」
「な〜んだざんねん。闘技会の話か。私も数回参加したが、Aランク上位となると化け物ばっかりだからな。でも相手がBランクだったらマルコイもいいとこいけると思うぜ。ドラゴン討伐の時の動きをみて私もギルドに推薦したからな。」
「そう言えばイザベラさんがアマンダさんも推薦してくれてたって聞きました。それで参加するにしろしないにしろ強くなるために努力しようと思って。それでもしよかったらアマンダさん達のスキルの使い方を勉強させてもらえればと思ってるんです。」
俺はさっそく本題に入る事にした‥
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