応援コメント

第九集 地獄に入りて」への応援コメント

  • 1人の武人の壮絶な伝記、とても楽しく読ませていただきました。
    いつの世も努力・慢心・衰退の流れは同じですね、その中で北宮純のような異質が一瞬の輝きを放ち、飲み込まれて行く。
    その世界観が、緊張感が、ありありと伝わってきました。
    何より、誤字等がないことに本当に驚きました。丁寧な作品作り、尊敬致します。
    ありがとうございましたm(_ _)m

    作者からの返信

     読了・ご感想ありがとうございますー。

     この北宮純、関連史書に個人の列伝が無いマイナー武将(五胡十六国と言う時代そのものがマイナー説…)なのですが、同時代の有名な将軍や君主の伝に度々登場しては立ち塞がるインパクトが絶大で、界隈民には人気だったりする人物なのですよねぇ。

     この時代に馴染みがない人でも楽しめる(何なら入口になれる)ようなタイトルとして彼を主役に選んだのですが、お楽しみいただけたようならホントに幸いです!

  • 企画参加ありがとうございます!

    この時代を全く知らないので素人の感想として。

    北宮純の、羌族出身でありながら漢民族国家に属し、理ある命には従い俗吏には従わず。そこには高潔さよりも、己の源流が不確かな人独特の流浪の魂と達観を感じました。
    見出してくれた男に恩を感じても情で乞わず、戦場で高揚するも野卑にならず。
    ひとつの美しい鉄鉱石を見ている気分でした。
    同じような異民族、同胞からの『源流への回帰』を仄めかしながらも、最初の冒頭『ただ一人の北宮純』としての生き方を選んだとき、長く戦場をかけていた部下ではなく、僅かな間籠城した人々に慕われ共に死んでいったとき、彼はようやく帰る場所にたどり着いたのではないか、そのような感傷をいだきました。

    めたくそかっこいい男の生き様ありがとうございます!

    作者からの返信

     ご感想ありがとうございますー。

     この純くんこと北宮純、界隈民には人気なんですが、史書では彼個人の列伝が存在してない人なんですよね、実は。

     ただその時代の君主や将軍として伝を持ってる劉聡、劉曜、王弥らが「勝ってる時に唐突に現れてカウンターしてくる謎の強敵」みたいにインパクトのある登場を度々するんですわ。
     そうした彼の名前が出てくる部分の記述を抽出すると、おおよその人生を追えるのに、個人で列伝持ってないから出自も人物像も分からない、本当に謎の人物なんですよね。

     界隈民の中では、晋に仕えてるから順当に漢人説と、同じ土地(涼州)で後漢時代に北宮姓の羌族がいるのでその子孫の羌族説とで二分(※)されてて、本作では羌族説を選び、一匹狼アウトローな人物像を想像(創造)いたした次第でございまするw


    ※北宮純(きたみや・じゅん)という現代日本からの転生者説も含めると、ネタ消費的な意味では三分!w

    編集済
  • 休日、FENCE OF DEFENSEの「時の河(横山光輝・三国志OP)」繰り返し聴きながら、拝読させて頂きました。 五胡十六国時代を全く知らず、「呂布のような最後になるのかな…」などと、失礼なことを考えていましたが…、最後の魅せ方、見事でした。 素敵な作品を、有難うございました。

    作者からの返信

     ご感想ありがとうございますー!
     流れ流~れて~いつ~か~♪ ですな、あれは名曲ですなw

     いやほんと「呂布みたいな」ってのは、ある意味で当たってまして、五胡十六国って、統治システムが壊れたところに、儒教倫理(人徳とか忠孝とか)が廃れてる漢人と、そんなもの元から無い異民族による、ダイナミックな殴り合い時代ですからねぇ。
     呂布とか董卓とか孫策とか馬超とかみたいな「力でぶっ壊す! そして勝つ! そのあとは…知らん!」ってタイプの猛将が大量に出るのですよね。

     今作の北宮純も、個人の列伝が無い人物で、「同時代の人物の列伝にしばしば名前が登場する」、「事績を繋げると、まぁド派手」、「しかし列伝がないから本人の人物像がよく分からん…」っていうマイナー武将でして、事績部分は史書を追ってますが、彼の心情部分をだいぶ想像で補いました。
    ※なので史実での北宮純が、どんな人物だったかは分からないのですなw

     他の作品もフォローしてくれたみたいで、お気に召すようでしたらのんびりとお楽しみください!

  •  きっと本望だったのでしょうね。
     珍しい時代の珍しい将の物語、面白かったです。

    作者からの返信

     お褒めの言葉ありがとうございますー!
     そしてまとめてのコメント返しで失礼します!

     広く中国史モノを嗜んでおりまして、特に五胡十六国時代は好きなのですが、どうしてもマイナー路線なのは否めませんねぇ…。
     ただ自分のスタンスとして「読みたいものがないのなら、自分で書けコノヤロー」と、そして「マイナー結構。それで百人の一見さんを捨てる事になろうと、一人の常連さんを作りやすい」という心持でやっておりますので気にしてはいないのですがw

     北宮純に関しては、史書(『晋書』等)に個人として列伝が立ってない以上、公式マイナー宣言にも等しいですが、涼州の張軌さんや、劉聡ら匈奴漢の祥たちの列伝にチラホラ名前を出し、それを繋げるとまぁ壮絶な人生を歩んでるなぁと苦笑するような人ですので、永嘉の乱あたりの歴史の流れを彼の視点で見つめたら面白いんじゃないかと思って選ばせていただきました。
     それと羌族出身という出自は完全なるフィクションとしての肉付けですw(北宮伯玉という後漢末涼州の羌族反乱者と同姓という所からの推定)

     改めて読了ありがとうございましたー!

    編集済
  • キャージュンクーン!

    作者からの返信

     あえて討ち死にシーンは描かず、どうとも取れる俯瞰情報でのフェードアウトでございましたw

  • 企画「あつまれ戦闘狂の村」でタイトルを見かけ、
    どんなもんかなと試し読みのつもりが、
    一気読みになりました。

    久しぶりに戦記人物伝で酔いました!
    かつて田中芳樹先生が「中国モノはいくらでも
    小説化できる隠れた人物がゴロゴロ」
    みたいなことを書かれてましたが、
    さすがに手を出す気にはなれず、
    この分野は読み専だったんですが
    こういう書き手さんがいらっしゃると
    安心して読み専を続けられます 笑。

    ラストで「実はどこかで生きている」
    というやりかたもあったでしょうが、
    あえて巻物が朽ち落ちるような結びにしたところが、
    またにくいですね。
    読み終わって感無量です。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

     ご満足いただけたようで光栄です!

     田中芳樹先生には自分もだいぶ影響を受けました。
     自分としては書くために史料を掘るというより、趣味の一環として史料巡りを楽しんでたら「こいつ書きたい!」って奴にぶつかる感じでして(おそらく田中先生も同様かなとw)、特に現代は最初から重い史料を集めなくても、上澄みの情報だけならウィキペディア八艘跳びで巡れちゃいますしねぇ。(気になる奴が出てきたら改めて史料に移る)
     そんなこんなで歴史・伝奇モノばっかり書いておりますw

     ちなみにラストは、あえて討ち死にした場面を書かず、あっさりと俯瞰した情報で終わらせる事で、どうとでも解釈できる余韻を残しました。

     改めて、ありがとうございましたー。

  • 生きている間は帰属する所を得られなかった北宮さんは死に場所を得られて満足だったんでしょうかね。

    時と主君を得れられればもっと名を残せたであろう男の物語面白かったです。

    作者からの返信

     お付き合いありがとうございますー。

     しかし北宮純の心情として、どうだったんでしょうかねぇ。
     思うに(このキャラ付けだと)「じゃあお前はどうしたら満足なの?」って自問自答しながら答えが見つからず、模索し続けた人生って感じなので、最後は最後で「ま、これでいいか(苦笑」くらいでしょうかねw