辞職事変①

特級呪霊、 真人に触れられるゴールドシップ。



斜め30°の横直角に等しい灰の厳かなる断面図。

横99、22、33。

しかしながら黄金船への乗船チケットは現在取り扱っておりません

PM2.5、小数点3.14、私と貴方の間に距離は無限に隣あっています。



「くううううううううううううううううううう!!?」


真人は慌てて離れた。

真人の術式、 無為転変は相手の魂に触れ

魂の形状を操作することで対象の肉体を形状と質量を無視して

思うがままに変形・改造出来る。

自身の手を変形させていない、人型状態の素手で触れなければ効果はないが

自身の魂の形を知覚した上で魂を呪力で保護するしか防御手段がなく

魂を守れなければ呪術師であろうと改造され

改造された者は二度と元に戻れず遅かれ早かれ死ぬ。

まさに必殺の術式である。

しかしゴールドシップの魂に触れた途端

ゴールドシップの魂の情報が流れ込み、 逆に魂が崩れ去る所だった。


「なるほどね・・・特級呪術師並と言うのは伊達じゃないって事か・・・」




―回想―


「宿儺の指を渡す代わりに辞表を提出するまでの時間稼ぎ?」 

「そうだ」


集まって話をする特級呪霊、 真人、 漏瑚、 花御、 陀艮。

そして夏油。


「ふん、 要は退職代行の真似事だろう?

なんで呪霊がそんな事を・・・」

「トレーナーとゴールドシップは特級呪術師並の呪力を持っている

ヘタに刺激するのは危険だ」

「面白そうじゃん、 じゃあゴールドシップって奴は俺が戦うよ」

「お、 おい真人、 って行ってしまったか・・・」


―回想終了―




「ならばこれだ・・・!?」


真人は驚愕する、 掌サイズに圧縮した改造人間達が無くなっている!!

何故!?


「探しているのはこれか?」


ひょいと掌サイズ改造人間を見せるゴールドシップ。


「なんだかヤバそうだったから奪い取ったが・・・やはり武器の類か・・・」

「・・・・・」


何と言うスピード、 戦慄する真人。


「如何やら苦戦している様だな、 真人」

『特級呪術師並・・・と言うのは強ち誇張では無いようですね』


漏瑚と花御もやって来る。


「ふん、 数で押せば勝てる・・・と?

舐められたものだな、 私が普段何人でレースしているか・・・知りたいか?」


威圧するゴールドシップ。


「レースの事は知らない・・・だがそんなに多く無いだろう?」

「教えてやろう、 19万人以上だ」

「嘘吐けぇ!! そんなにレース場にウマ娘居ないだろう!?」

『否、 観客も含めればそれ位にはなる』

「賢い頭だ、 褒めてやろう雑草、 まずお前から祓す」

『何故!?』

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