第4話 ラブ・ストーリーは突然に、終わる

君に会いたい、君の声が聞きたい、君のその厚い胸板に顔を埋めたい。

野獣のような君に。

私たちがティーンエイジャーだったら、

いつまでもーー恐らく10年くらいはーーその特権を行使できたんだろう。


あの頃、彼氏の腹に脂肪がついているなんてあり得なかった。


女って不便だ。

男って便利だ。

男は仕事が出来ていれば家事が出来なくても良い。

女は妊娠ができなきゃならず、家事も男がしない場合はやらねばならず、仕事もして当然。

不平等なんだ。


君は家事が出来なかった。


もし私たちが出会ったのがドイツやオランダなら、少しは違ったのかな。

ごめん、私も苗字は譲れないんだ。

君は次男だから付き合ったのに、ひどいよ。


どこの空の下で、どんな暮らしをしていますか。

共通の友達に相談していいですか。

ねえ、君と結婚したかったよ。

きっともうじき忘れるよ、君のことも、ね。

顔も、名前も、記憶も、すべて。


君と出会ったのもすべて、

はじまりの続きだから。

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