終幕
若い団員から白い封筒を受け取った団長は、その中身を知るや目を見開いた。
「先ほど、貴族風の身なりのご婦人がいらして、応援の気持ちだとおっしゃっていました」
「その婦人もしかして、騎士風の男を連れてなかったか?」
「騎士風ではありませんでしたが、同じ年頃の男性と一緒でしたね」
団長はやっぱりという顔をすると封筒の中に入っていた、劇の感想と応援の言葉を端的に記した便箋を見ながら言った。
「俺も先代に聞いた話でね、先々代の―― いや、そのまえの話だったかな。話せば長くなるんだが」
団員が聞きたいです、と言うと、苦笑いしながら話しはじめた。とある国の姫君と、そのお気に入りの騎士の話を。
ミルドレッド王女のお気に入り 水越ユタカ @nokonoko033
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます