トドメを刺したい!

怪しい男はニヤニヤしながらモンスターを撫でている。


戦士「おい!お前がボスか?」


問いかけてもニヤニヤしている。


ヒー「反応してくれないねー」


魔法「こういう奴には1発くらわせるのが1番だ!」


ヒー「それは早まりすぎだよー」


戦士「そうだ、相手が何してくるか分からないからな」


知哉「どうしますか?」


戦士「相手が攻撃して来たら戦いやすいから少しずつ近づいてみよう」


どの道戦うしかないようだ。

少しずつ近づいて見ると、隣にいたモンスターが威嚇しているように見えた。


ヒー「あのモンスター怖いねー。何かしてきそうだよ」


予想は的中した、間合いに入ると容赦なく襲いかかってきた。

戦士が対抗するが、力では及ばなかった。街で誰よりも力があると言われていたあの戦士よりも強いなら最早手に負えないだろう。


魔法「よっしゃ!行くよーーー」


魔法は全て当たった。しかし、余りにも余裕そうな表情をしていた。


知哉「どうしよう」


ヒー「うちらは戦えないよー」


もう手段が無い。そう思った瞬間。ヒーラーがモンスターを手なずけてしまったのだ。


ヒー「おー、よしよし」


男 「ば、ばかな。確かに支配したはず……」


ここで男が初めて口を開いた。そしてそれは動揺だ。


ヒー「支配は良くないよ〜。愛情持って接しないと〜」


こうして相手に分が悪くなった。それでも男は少し余裕のありそうな顔をしている。


知哉「みんなで反撃だー!」


戦士「知哉なんか調子良いな」


その通り!絶対にトドメを刺すと決めていたからこれはチャンスなのだ。


魔法「ぶっ倒すよーーー!」


男 「ふんっ!」


一つ手を振っただけなのに、有り得ないスピードで紫の弾丸が飛んできた。

魔法使いの防御魔法で何とか凌いだが、二回目は無理だろう。そのレベルの攻撃だった。




男 「どうしたどうした!まだ出来るだろ?」


戦士「なにか打つ手は無いか……」


この瞬間何故か一つの思い出がふと甦った。ゲームをしていた時に、逆に回復魔法をかけるとダメージを負う相手がいた事だ。


知哉「ダメ元だけど回復魔法をあいつにかけてみてくれ」


ヒー「お易い御用だよ〜。えいっ!」


なんと驚くことに抜群に効いた。


ヒー「おー、効いてるね〜。まだまだ行くよ〜」


なんと、ヒーラー一人で倒してしまった。それでも魔力が余っているから怖い。


戦士「知哉!よくそんなこと思いついたな!」


魔法「悔しいけどお前はすげーよ」


ヒー「久しぶりに魔法使えたよ〜ありがとー」


冒険を終えて帰ると、メンバーが戦いの事を話していて、全員が認知していた。


その話を聞いた王様は、祝賀会を開いてくれた。そこには、何故か優歌も呼ばれていた。

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