いきなり大仕事

昔アニメで見た戦闘シーン。当時、あのような戦いを見て憧れがあった。

しかし、今なら平和を第一に望む。憧れとは遠いからいいのだ。


戦士「知哉!気を抜くなよ!」


知哉「分かってますよ〜!でもいくら倒してもキリがないです」


魔法「撃つよ撃つよー」


ヒー「怪我したらこっち来てね〜」


相変わらずヒーラーだけは仕事が回ってこない。強すぎるとヒーラーの仕事は無いのだ。


自分の事でいっぱいいっぱいになっていたが、その間に大量のモンスターを倒していた。このパーティーは強すぎる。


知哉「痛ててー、、」


ヒー「回復してあげる〜。久しぶりに魔法使ったな〜」


案の定、自分がいる事によってヒーラーの仕事ができたらしい。何故か少し嬉しそうな雰囲気を出している。


回復している間に他のメンバーは先のモンスターを全部倒して進んで行った。後を追っている時に話してくれた。


ヒー「実はねー、ヒーラーとしての仕事が出来て今凄く嬉しいよ!変かもしれないけど、ありがと!」


思春期真っ只中の男に、意識するなと言われても出来ない程の可愛い笑顔でお礼を言ってきた。

心底自分が弱かったのが恥ずかしかった。もし強ければ、もしさっきの戦いで活躍していたら、そう頭をよぎる。


そこから、目を合わせられずにいたが、とうとうメンバーの元に着いたので少し安心した。

見ると、そこは森の最深部への入口だ。そして、木が生い茂っていて入ろうにも入れない。


戦士「ここは1発魔法で……」


魔法「ようし!任せとけ!」


炎魔法で焼き払う気だ。さすがに危険すぎる。


知哉「待って!ここは無難に掘り進めていくのが一番だと思う。炎魔法は森一面に広がって危険すぎる」


戦士「それもそうだな。ようし俺が掘り進めるから後に続けー!」


"何故か"ヒーラーをチラチラ見てしまう。自分がいい案を出して感心しているのでは無いかと期待をしてしまう。


ヒー「知哉くん良い案だしたね〜」


危険が多くてこの森に入った時から気が抜けなかったが、今は骨が抜けたような感じになってしまった。


ついに先が見えた。そこにはただならぬ雰囲気でたっている獣モンスターと、それを使役している怪しい男がいた。


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