初陣!

パーティーのメンバーは心配ではあるが、自分の実力があればどうにかなるだろうと高を括って戦場に出た。

魔法「おりゃーー!」


戦士「とーーー!」


ヒー「ふわぁー。むにゃむにゃ」


強すぎる。強すぎてヒーラーの役割が基本的に無いパーティーらしい。


知哉「あのー、僕はどうすれば」


ヒー「一緒に魔玉拾おうよー」


魔法使いと戦士が無双して、ドロップした魔玉を手の空いてる人が拾うというのがこのパーティーのやり方らしい。


知哉「ほら、今日の稼ぎの分」


優歌「すごい……こんなに……」


知哉「どーだ!だから言っただろ?」


優歌「ごめんなさい、見くびってたわ」


知哉「そうだろそうだろ!」


かなり見栄を張ってしまった。本当は何もしていないのに。


次の日も、また次の日も、同じ事の繰り返し。我慢の限界が来た。


知哉「いつになったら戦えるんですか?」


ヒー「早く戦いたいの?」


知哉「そうですよ!そのためにここに来たんですから!」


ヒー「そんなに焦らなくてもすぐに来るよー。でも、その時はすごく大変だよー生死を分ける程にね!」


知哉「上等ですよ!やってやりましょう」


そうして2日後には"その日"が来た。

ギルドからの特別な依頼だ。この依頼は1番強いパーティーに依頼されると決まっている。よって、うちらのパーティーに来たのだ。


戦士「これは、大変な依頼だぞ」

魔法「上がるねー」

ヒー「知哉君の待ちわびていた大仕事だねー」

知哉「よ、ようし!頑張るぞ!」


目的は少し行った先にある森の主を倒すことだ。その森の全てのモンスターを統一しているボスだ。噂によると、森の全モンスターが一斉にかかってきても勝てないらしい。


魔法「知哉!命を大事にしろよ」


この時はパーティーのレベルを信じてこの言葉を流していた。


森に着いた。辺りの雰囲気は異様だ。モンスターはいないが襲われそうな不安に駆られる。


戦士「いつ来るか分からないから気をつけろよ」


知哉「はい……」


案外スムーズに進んで行った。そうして広い場所に出た。すると、大量のモンスターが当たりを囲んでいた。


戦士「もう逃げられないぞ、戦うしかない。」


そう言うと魔法使いが範囲の大きな魔法を放った。それが戦いの合図となった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る