勇者への道
子供の頃から憧れていた職業があった。それは勇者だ。パーティーを作り、一緒に苦楽を共にし、強敵に立ち向かう。そんな勇者に強く憧れていた。
知哉「と言うわけで、俺は勇者になるぞー!」
優歌「あんたほんとに言ってるの?!絶対辞めときなさい!運動音痴なのは知ってるから」
知哉「チッチッチッ、舐められては困るね!戦闘知識はゲームで熟知しているから運動音痴は補えるのだ!」
優歌「はぁ、呆れた。もう勝手にしなさい!」
"なぜか"いつもと立場が入れ替わった気がした。
知哉「このパーティーに入りたいんですが」
勇者1「何かスキルを持っていますか?」
知哉「あ、いえ……持ってないです」
勇者1「すみません、戦闘経験ない人は無理です」
知哉「どうすれば経験積めますか?」
勇者1「勇者学校に通うしかないですね」
知哉「学校……」
"学校"と聞くと前の世界のトラウマが蘇る。
知哉「はぁ……」
優歌「本当になりたいなら我慢の一つくらいしなさいよね!」
知哉「わかってるよ。でも……」
とりあえずゲームで得た知識を使ってモンスターと戦うことにした。優歌には「無理無理」と言われたが、知識だけは舐めてもらっては困る。
この村周辺のモンスターは初心者でも戦える種類もいるので、そいつと戦ってみよう。
結果は、大勝利!!なんとゲームの知識が活かされたのだ。(日本のゲームは素晴らしいなー)
今日の戦果を堂々とあいつに告げた。すると、「うそだー。見栄はるなー」とあしらわれた。
そこでモンスターから得たものを見せると、口が開いたままだった。
優歌「本当に倒したの?ゲームの力はすごいわね」
知哉「すごいだろ!もっと褒めてくれていいぞ?」
優歌「日本のゲームはすごいね!」
知哉「そっちじゃねえよ!」
この戦績を利用して、パーティーに入れてもらった。
メンバーは、気性の激しい魔法使い・すごく控えめな戦士・頭の悪そうなヒーラーだ。
(魔法使い→魔法・ヒーラー→ヒーと書いていきます。)
知哉「よろしくお願いします」
魔法「足引っ張るなよ?」
戦士「お手柔らかにお願いします」
ヒー「お前強いのかー??」
もうダメな気がしてきた。
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