笑顔で?!ウエイトレスさん

知哉「正直お前の仕事の収入が少なすぎる。そこで、もう少しきつい仕事をしてもらいたい」


優歌「やっぱりあの仕事じゃダメだったのね。そういう事は早く言いなさいよ!」


この世界に来てから少しづつ性格が変わってきた気がした。欠けていた協調性が埋まって来てる気がする。


知哉「そこで一つ提案なんだが、ウエイトレスはどうだ?」


優歌「ウエイトレス……良いわ!ガンガン稼いでやるわ!」


その日の内に今のバイトを辞め、二日後にはウエイトレスとして働き出した。その行動力は素晴らしい。


しかし、問題はお客様をお客様として見ていない事だ。


お客「すみませーん、お水ください」


優歌「そんなの自分で持ってきなさいよ」


お客「トイレってどこですか?」


優歌「そんなの目印あるから探しなさい」


このようにクレーム入るレベルでの応対を繰り返していた。さすがに店長も注意をしたが、中にはこの対応を喜んでいるお客様もいる。

そうして働くこと一ヶ月後。店の雰囲気は大きく変わり、客の種類も大きく変わった。


店長「君のおかげで大繁盛だよ!ありがとう」


優歌「もっと褒めてくれてもいいですよ?」


知哉「すみません、すみません、本当にすみません」


ひたすら謝った。しかし店長も儲かればなんでもいいらしい。

本当にこれでいいのか?


優歌「私もこんなに稼いでるんだから褒めなさいよ!」


知哉「あーすごいすごい。まさか店の趣向まで変えるとは、本当に尊敬するよー」


優歌「ちょっとあんた!それは褒めてるとは言わないわよ!」


どうしてそんなに胸を張って褒められる事をしたと言えるのだろうか。

それとは裏腹に、入って来たお金もすごく多い。そして正規の社員としてあいつは誘われたが「もう飽きた」と一蹴した。


優歌「次は何をやろうかしら?村の役員とかもやってみたいわね!」


あいつがそんな事したら国はめちゃくちゃになって、収集がつかなくなる。


知哉「接客の仕事はやめよう」


優歌「せっかく楽しかったのに」


そうして生活を普通に送れる資金力を持った。その日は小さいパーティーを開いた。その帰りに気になる貼り紙を見た。

「勇者募集中」

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