第4話 友だちのユーちゃん

 今日は別の女友だちであるユーちゃんとカフェに居る。ユーちゃんに雀荘の話をしていると、あんまりわかっていないようだ。そもそも、雀荘に行く女性客ってどれくらいなのだろうか?


「レイナって麻雀強いの?」


「ふふーん☆ そこそこだけどね? ご祝儀ももらっているよ?」


「ご祝儀?」


 おやおや? ユーちゃんの表情に麻雀打ちたいって出てますね? 私はユーちゃんを誘っていつもの東風戦雀荘に。ユーちゃんは初めてこういう世界を見るらしく、目がキラキラしている。いつもの店員さんがユーちゃんに麻雀のルールを教えている。ふんふんとユーちゃんは聞いている。そして、私とユーちゃんが雀卓の向かい席に。あとは店員さんと男性客が一人ずつ席に座る。さて、打ちますか!


 あれ? 今日は店員さんが鳴かずに麻雀を打っている。私のパイはなかなか揃わない。すると、ユーちゃんが最初のリーチをかける。あれ? ユーちゃんも麻雀が打てるの?


「あ、これはロン、ですかね?」


 ユーちゃんが男性客の切ったパイをロンする。ユーちゃんがパイを倒す。あれ? それってスーアンコ!? 役満の単騎待ちですか!?


「かあー! オレ、ついてないね! まさかの初心者の役満に振るとは!」


 私は、あんまりにびっくりしている。こ、こえー。ユーちゃんは役満ご祝儀のチップを見つめてニヤニヤしている。あ、ふーん? 次の東風戦は負けないけどね?


 だが、二回目の東風戦は、なぜかユーちゃんと店員さんがトップ争いをしている。えーと? 私と男性客はお邪魔にならないように打っている。ユーちゃん、意外に麻雀が強いのでびっくりです。


 今日は私は成績がマイナス、トホホ。ユーちゃんは役満ご祝儀のお金でお買い物に行こうと私に言ってくれる。ユーちゃん、あなたはなんていい子なの!?


続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る