第7話 小手術で大疲労
顔を見ていないから正確には分からないが、先ほどの医師がやってきて、“小手術”が無事成功したこと、そして日常生活の諸注意を話しに来た。反応する気力もなく、「はい、はい」と相づちを打って話を終えた。
聞いていると、傷口の回復はずいぶん早そうだった。薬を飲み、おそらく手術の最後に塗られたのと同じ薬を塗りつつ、翌日にはもう傷口を圧迫しているものを取っていいらしい。一応、来院するときに付けていた滅菌ガーゼを付けること。そして、 「今日は激しい運動と飲酒を避けてください」ということから、明日からは運動もしてよいということか。
要点をきちんとつかんで帰らないと、カミさんに叱られる。
フラフラと荷物をもち、処置室を出た。
外来の受付まで歩き、受付処理用の伝票を窓口に出した。
少し待っていてくれ、と言われて窓口の前のソファに座る。少ないこともあるが、三人掛けのソファに詰めて座ることはない。扇子で顔をあおぎながら待っていた。尻がかゆくなり、そっと触ってみると、お尻が濡れていた。まずい汗染みができちゃったか、トイレで確認すべきかと、股間部分を確認する。汗染みはできていないようだった。
もう過度の疲労と脱力で分からなかったのか。寝ている場合、汗は背中の方に流れていくので、もしかすると尻に汗染みができていたのかもしれない。冷静に思い返している今はそう思う。
すべてが面倒になってしまって、もう放置した。
窓口で、次の予約と投薬された処方箋の内容を確認させられる。すると、飲むと体調不良になる薬が含まれていて、それを窓口の人に告げた。また待たされた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます