犯罪者のアレ
魔法やスキルがあって、超常的な力が発揮できることが既知の世界という設定なのに、主人公の敵対者(しかも能力を隠していない)に限って、それらの力を封じる手立てをせずに官憲に拘束されたりしてます。そして、簡単に軛を脱して主人公たちに復讐しにくるという、テロリスト万歳か世紀末的なヒャッハーな設定。
正直言いましょう、それ物語として破綻していますよ。せっかく主人公が活躍して権力者も感謝してるで終わるのかなと思ったら、ここで、この悪役が暴れてもう一波乱の展開が面白いだろうとストーリー展開したのでしょう。でも、もう誰もが、「あ、この異世界、ダメな世界だ」となる展開というやつですね。留置施設にそういう機能があるけど、担当者がうっかり起動し忘れた人災でしたとか、そこの施設では抑えきれないくらいの能力を持っている人物でした(そんな人物が簡単につかまるかという別の問題はあります)とかなら、展開としてはありだと思います。
本当に、魔法やスキルを封じる手段がないとしたら、国家とか成り立たないと思うんですよ。法を整備して、取り締まりの機関を作って、それを運用しても、それに従わない人に対する有効な手段を持たなければ、秩序もなにもないということですね。
サイコパスはいないのかな、社会不適合者がいないのかな、為政者になると話せばわかるというお花畑になってしまう世界なのかな。正直、これでどのように社会秩序の維持が成り立つのか、脳内補完するならば、神様が速攻で天罰を行ってくれる世界なのかなとか、でも被害者から見れば自分が被害にあってから加害者に天罰が下っても、そんなに嬉しくないかな(覆水盆に返らずだし、天罰が落ちる基準とかね)。
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