第二十五章 取りこぼしを押さえに
第241話【単なる随筆】わた百合【余談もいいとこ】
ご覧いただきありがとうございます。
以下、いささかのネタバレを含みます。
ネタバレの苦手な方は、是非、第001話から第100話までの本編をお楽しみの上、再度お越しください。
なお、第十二章~第十九章、第110話~第199話は欠番で、最初から存在しません。
――ここから――
「1」の回だー。
百合の回だー、いや、そうと決めてるわけではないのですが、実質、百合の回となってるという……。
で今回ご紹介する百合コミは、
「私の百合はお仕事です!」
たのしーんですよね。
なんか、読んでてにやにやしてしまいます、一巻とか。
あーでも、凹むこともあって、舞さんとか、私より百倍仕事できるんだよなー、とか、ふと我に返って、どうしよう、どうしようとか落ち込むこともあります。
それくらい、舞さんが凄い人なんですが、そもそもいくつなんだろう。
中学生くらいにみられる容姿の描写ですが。
まあね、うちの奥さんとか結婚してから補導されたことあるしな、うん、現実感がない設定ではないわな。
後書きとかしか読んでなくて作者様の背景を深く存じていないのですが、ちょこちょこドイツ語が出てくるのも個人的に親しみが持てます。
私も百合用語に詳しいわけではないのですが、スールという言葉があります。
フランス語で「姉妹」の意味の単語だそうです。
百合の世界観では、スール百合と呼ばれるジャンルがあるそうです。
これは、女学園に通う上級生と下級生が擬似的に姉妹関係を結び、上級生からの支援を受けながら親睦を深める習わしだそうで、もうすでにこの前提が少女漫画の中にしかないような世界観だと思うのですが、その疑似姉妹が姉妹以上の関係に発展してしまうのがスール百合です。
ダメだな、これだけ説明するだけでも恥じらいを感じて顔が熱くなってくる。
で、そのスールをドイツ語で「シュベスター」とか言われるだけで私的にはAPFSDS弾でハートを打ち抜かれてしまうんです。
そもそも、人前で裏表を使い分けている主人公のひめちゃんが、裏の本音の顔も、素直でまじめで夢見る乙女、ただ、周りへの気遣いを脱ぎ捨てて、心のすっぽんぽんになってるだけってところが凄いすっきりと読み進めていける要因だと思うんですよ。
……私の受け止め方が間違ってるかも知れないけれども、私はそう思えるんですよ……、間違ってたら済みません。
そして他人の下心に対してはものすご素敵センサーでかいくぐってどころか打ち返して相手の心を射貫く、まさに「テンパかよ」みたいな脅威の対応力を示せるのに、自分への本心に対しては全く気がつかない「ノート後ろから読み上げるとか、ポンコツかよ」みたいなド天然を発揮するところが、「どうなるの、どうなの」とワクワクして読み進めていける要因だと思うんですよ。
……私の受け止め方が間違ってるかも知れないけれども、私はそう思えるんですよ……、間違ってたら済みません。
作者の未幡さんは短編では全然違う顔を見せてくださるので、ほんと物語の進め方がこなれているというか品があるというか、「作者こそひめちゃんかよ」みたいなところが、「テンパがポンコツとかいいとこ取りかよ」って楽しめるところだと思うんですよ。
……私の受け止め方が間違ってるかも知れないけれども、私はそう思えるんですよ……、間違ってたら済みません。
そして果乃子ちゃんと美月ちゃんによる花一匁てきな展開とか、その荒波にポンコツ故にもまれるひめちゃんとか、誰一人不誠実じゃない、みんな自分にまじめで精一杯で展開していく姿とかが、コミカルなのに尊いっていう所だと思うんですよ。
……私の受け止め方が間違ってるかも知れないけれども、私はそう思えるんですよ……、間違ってたら済みません。
注文を一気にいわれたひめちゃんが、涙目で「何語だよ」って心の声を上げるシーンとかあって、だよねーうんうんわかる、みたいな。
「ドイツ語だよ」って心の中で思いつつ「何語だよ」って思うよねーとかとか。
歌謡曲の歌詞に英語が溢れているのって、なんか呪文的な「ふるべゆらゆらゆらゆらとふるへ」的なワクワク感が演出できるからだと思っていて、でも、もう英語もありふれていてワクワク感が湧きにくくなってきているところにドイツ語投入で「なんか雰囲気アップしてきた」みたいなテンションになったらいいなー、と思って本編で使っていたりします。
……やべえ、ほとんど一巻の感想しか書いてねえ。
「私の百合はお仕事です!」は現在八巻まで刊行されていて連載継続中です。
そんな「わた百合」を読んでニヨニヨした気分で書いていたのが戦記物の「徹攻兵」です。
……絶対、どーかしてますよね。
もし、お気に止まりましたら100話までの本編をご笑覧ください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます