全国大会1回戦

第6話 オープニング

全国大会第一回戦が始まった。


「全国各地から、8チームが東京スタジオに集まってくれた。

 学生M&Aクイズ、全国大会出場者を紹介しよう。

 トップバッターは……」


アナウンサーの紹介を受け、ひとつ、またひとつ出場チームが入場してきた。

会場を拍手が覆う。


そしれ、三番目に現れたチームは……


「……3チーム目は、最大の激戦地区と言われた関東地区を乗り越えて決勝のステージにたどり着いた、地元、東今日大学の『チーム東大FA』の4人だ!」


ステージのスポットライトがトシ、フユミ、ケイスケ、ミユキの4人を追っていく。


関東地区大会は出場校も多い激戦区。

ここを勝ち抜いた4人は優勝候補とみられている。

会場の拍手もひときわ大きかった。


「……6チーム目は、こちらも激戦区を圧勝によって通過してきた関西地区からの刺客、今日都大学の『チームまろまゆ』だ!」


スポットライトはスラっと背の高いイケメン眼鏡4人組を映し出した。


「「おおぉーーー!」」


会場はさらに大きな歓声と拍手に包まれた。



チーム東大FAのリーダーであるトシは気に入らない様子で吠えた。


「うわ、なんで私たちより盛り上がってんだよ」


「そりゃ、あっちの方が圧倒的にイケメンなんだから、仕方ないでしょ」

フユミはズバッと本質を指摘した。


トシはなお気に入らない表情で口を尖らせた。


「なんでだよ、あんなヒョロ男なんかより俺の方が100倍マッチョだろ。ていうか、女子の魅力が足りないんじゃねえか?」


「ん?私の女子力に不足があるとでも?」


フユミは、文句あるなら言ってみな!という冷たい視線で挑発した。


――(うう、何も言えない……)


そりゃそうである。

容姿端麗Fカップ巨乳のフユミに女子の魅力に関する勝負をしかけても勝てるはずがなかった。


「……え、えっと、いやそうじゃなくて、ミユキのおっぱいがAカップのチッパイだからという意味だ」


「ん!?……えええええ!?ちょっとぉ……」

油断していたミユキにとっては、完全に不幸なもらい事故だった。

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