第12記:秘密
業務終了後、地下1階の休憩室で、先輩K氏と合流した。職場を出て、御徒町へ移動した。同町の名酒場『A亭』の暖簾をくぐった。
1階は、全域立ち呑みスペースだが、2階には、カウンター席とテーブル席が用意されている。1階と2階は、螺旋階段で繋がっている。氏と俺は、2階に陣取った。
セルフサービスの店である。一画に「酒肴(さかな)売場」が設けられていて、好きなものを選ぶ。選んだら、代金を払い、自席に運ぶわけだ。
清酒、焼酎、ウイスキー、ビール…アルコール類もここで買う。焼酎の炭酸水割り(200円)が良い。手頃な値段だし、なかなか旨いからだ。
♞2月17日の日記の一部。K氏は居酒屋の達人である。
食後、寝室兼居室に戻り、愛機を起動させた。チェス3を呼び出し、レベル56と対局した。結果は全戦全敗。勝負にも話にもならない。
シャットダウン確認後、3杯目のコーヒーを飲んだ。飲んでから、1週間分の衣類を担いで、コインランドリーへ行った。店内はガラガラに空いていた。全衣類をぶち込み、洗濯マシンを始動させた。所要時間は約20分。
家に戻り、バルコニーの物干し台に脱水ものを干した。あいにくの曇天だが、室内に干すよりはマシである。明日は「冬の青空」になるらしい。明日に期待しよう。今日は下準備ならぬ「下乾燥」と云ったところか。
その後、近所の大衆食堂『F屋』に行き、たぬき丼を食べた。カブの漬物と蒟蒻の煮物と豆腐の味噌汁付き。3品とも美味しかった。
店を出て、スーパーへ向かった。途中、信号待ちをしていると、俺の傍で、同様に待っている自転車女子2人がでかい声で、
「もこみちには、ゼッタイ何(なん)かあるよねー」
「そうだよねー。あるよねー」
などと、テレビドラマ(だと思う)の感想を述べ合っていた。二少女の云う「もこみちの秘密」とは、いったいどういうものなのか?俺も気になるが、それ以上のことはわからない。現代ドラマに関しては、無知に等しい。
帰宅後、風呂に入った。入浴後、愛機を再び動かした。ぴよぶっくを呼び出し、編集に没頭。邪神1頁と次元1頁、計2頁を投稿した。
その後、葵井蛙さんの『微妙な2人の物語』のレビューを書いた。書いたけど、レビューとして成立しているのかどうか、あまり、自信はない。
♞2月18日の日記の一部。たぬき丼の好きな男である。
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