第13記:悪意

 俺の頭上に「冬の青空」が広がっていた。貸し円盤(DVD)屋に向かう途中、公園に寄り、写真を撮った。滑り台、ブランコなど、被写体は遊具である。園内はガランとしていて、廃墟めいた雰囲気が漂っていた。

 円盤屋到着。借りていた4枚を返却した。今週の観賞用として、映画2枚と動画3枚、計5枚を借りた。全部で734円。安いものだ。


 駅前広場の近くにあるラーメン屋に入り、券売機で食券(つけ麺とライス)を買った。カウンター席に陣取り、忍者小説を読んでいると、注文の内容とは、まったく異なるものが運ばれてきた。なかなか旨そうである。

 その刹那、俺の脳裏に「食べてしまおうか…」という悪魔的発想が芽生えたが、慌てて封印した。良かった。俺にも人間の心が残っていた。

 オープンして、まだ間もないためか、それとも、単にやる気がないだけなのか、どうもこの店は、店員さんたちの連携がうまくいっていないように感じられる。案外こういうことが、経営の死命に関わったりする。恐ろしい。


♞2月19日の日記の一部。忍者が好きな男である。


 食後、寝室兼居室に戻り、愛機を起動させた。ぴよぶっくを呼び出し、ダサクの編集に没入。27章「PIRATES」の19頁目と20頁目を書いた。本章も、無事ゴールに辿り着くことができた。

 その後、邪神の登場キャラに、ドミラル(超能力者)、ミワコ(演劇少女)、イササリ(さとりの化物)の三者を加えた。

 章を重ねる内に、キャラクターが随分増えてしまったが、落命した者も少なくない。思わぬ形で退場したキャラもいれば、不思議な成り行きで生き延びたキャラもいる。創作とは「まさに、生きもの…」なのである。


 シャットダウン確認後、外出した。家から半時間ほど歩いた場所に、戦艦クラスの超大型ショッピングセンターが建っていて、俺を吃驚させた。中に入ってみると「砂漠の真ん中にある未来都市に迷い込んだ…」かのような奇妙な感覚(SF的感覚)を覚えた。

 そんなものを覚えたのは、大勢の客の中でも、おそらく、俺一人であろう。それはさておき、散歩(あるいは、散策)の目標としては、格好の存在と云える。今後、ちょくちょく通うことになりそうだ。同センター2階のなんやらハンズに行き、昭和(の東京)を題材にしたポストカードを数枚購入した。


♞2月23日の日記の一部。昭和が好きな男である。

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