本当に原爆資料館へ来るべきだった人

 2023年5月22日(月)。21時00分。


 こんにちは。井上和音です。


 昨日だったかネットスラングについて少し書いたような気がしますが、最近では「中二病」という言葉も聞かなくなったなあとなんとなく思いました。


 喜ばしい限り。


 格好付けてる人をちゃんと格好良いと言える世界になってくれたら嬉しいなあと思いました。あと、「意識高い系」とかいう言葉も聞かなくなりました。意識が高くて何が悪いのですか。世の中の成長に一役買っているでしょう。良いんですよ、何でも挑戦して。本気でやっていいのですよ。本気で努力していいのですよ。


 能力が高い人を馬鹿にする文化はもうやめましょう。


 とかを書きたいわけでは無くて。ここで話は一旦終わりということで。


 話は変わって、G7! 主要国首脳会議ですね。特にG7広島サミット! の後のテレビの解説が面白かったですね。やっぱりまたまた報道1930。「プーチン大統領には影武者がいる」とかが最初のテーマとして掲げられていて、G7広島サミットについては何も無いのかなあと思っていたら、最初の方で様々な解説が行われていました。


 その解説を聞いていて、「ああ、私はやっぱり馬鹿だったなあ。可能性について勝手にいつの間にかフレームワークを敷いていたのだなあ」と痛感しました。哲学とはあらゆる可能性を否定しないことであり、私も極力考えるときは可能性を否定しないように物事を捉えようと努力しているつもりですが、やっぱり人の話を聞くというのは新しい可能性を広げさせてくれるいい機会だなあと実感しました。


 例えば、二つほど。


 ・ブラジルのルーラ大統領の発言で「戦争の停戦協定は当事者が参加していなければ発案しても意味はない」という言葉。


 本当に言ったのかは分かりませんし、ただフリップでこの言葉っぽい発言があったと紹介されていました。また、ルーラ大統領はゼレンスキー大統領との対談を予定していたらしいですが、ゼレンスキー大統領は来なかったそうです。


 また、ルーラ大統領は停戦協定の案について、「クリミア半島をロシアに割譲」する案を提案したことで国際的な批難を浴びたそうです。


 まあ、色々批判はあるのかもしれませんし、私が支持するとかしないとか関係なく、「戦争の停戦協定は当事者が参加していなければ発案しても意味はない」という言葉は「それはそうかもしれない」と思ってしまいました。


 広島サミットでロシアに強い言葉で批難したところで、ロシアに届いているかは分かりません。ロシアがいないところで停戦協定の話をしたところで、ロシアが納得しなければ絵に描いた餅で終わってしまいます。


 「今の言葉は国益に反するので削除とさせていただきます」


 ……。誰でしょうか。


 2つ目。


 ・プーチン大統領が原爆資料館と平和記念公園に来るべきだった。


 これには驚きました。G7と招待国の全ての国々が広島の原爆資料館と平和記念公園に来ただけでもすごいと思っていました。特にアメリカの大統領が原爆資料館と平和記念公園に来ただけでも「すげえ。時代は変わったな」と思っていて、日本の外交努力や岸田首相の実行力にも称賛しました。


 ところがですね。この考えも「G7サミットが開かれる」→「G7の国々がどう動くか」という、サミットに招待された国々ことしか考えていませんでした。まさか、プーチン大統領が原爆資料館と平和記念公園に来るべきだったという考えは全く想定もしていませんでした。「来るはずが無い」と頭の中で勝手に定義付けしていて思考を放棄していたのですね。まあ、来るはずもなかったのですが。考えてみれば、核の威嚇を繰り広げているのはロシアという国であり、ロシアという国の首長のプーチン大統領に原爆資料館へ来館させて、核兵器の恐ろしさを紹介しなければロシアの核の威嚇を抑えることには繋がらない、というのは本質を突いているかのように感じました。


 問題の筆頭であるロシアに直接接触しなければあまり意味は無いかのように感じました。


 また、核保有国の国々が原爆資料館を訪れていても核の使用は認めないことで一致したところで、G7のどの国も核の使用をちらつかせているわけでもなんでもなく、せっかく原爆資料館を訪れて核兵器の悲惨さを感じて頂いたのなら、核保有国の核軍縮へ話を持っていかなければ実は世界は何一つ変わっていないということを痛感しました。


 変わる必要性があるのかないのか。そこはまた別の話かと思われますが。人によって意見は変わるでしょう。


 ロシアの話に戻してみますと、核の使用をちらつかせているロシアに原爆資料館へ来てもらわないで、ロシアに核の使用をちらつかされている被害国のウクライナの主張が原爆資料館に来ても、「ロシアの核の威嚇に対して全世界で NO を突き付けなければいけない」という前からの主張は、来る前と後とでは実は主張の中身は何一つ変わっていないのではないかと思ってしまいました。


 ただ、ウクライナの大統領が原爆資料館に来てもらっても何か悪いことでもあるのかと問われれば特に悪いことはありません。しかし最も世界にとって効果的だったのは核の威嚇をちらつかせている当事国そのものだったなあと、2つ目の可能性を言及されて思ったことでした。


 「その発言は国益に反するので削除とさせていただきます」


 誰だ。


 「その発言は日本国の外交に反旗をひるがえすかのような発言なので看過できません」


 ……誰。


 「誰かと問われれば、公務員ですとしか言いようがありませんね」


 その発言はめちゃくちゃ役職にプライドを持っている公務員が発しそうな言葉だけど。なのにテレビの取材に応じちゃったりして。


 「今の発言は私益に反する可能性が高いので削除とさせていただきます」


 あなた実は顧問弁護士もやっているのでしょうか。


 とか、色々考えてしまいましたが、新しいキャラクターを考えてみても、実は書いてみたら特に面白くも何とも無かったので、話を途中で終わろうと思います。


 可能性を広げるのは楽しいですね!


 

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