子どもが出来ると脳に変化が起こり動きが俊敏になる。

 2022年8月17日(水)。遂に明日から仕事である。8連休はあっという間に終わった。本当に、5秒くらいで終わった気がする。苦しいかと思っていたが、なんだかんだ快適だった。仕事ってだいぶ無理をしていたのだなと気付かされた。何をしたかと言えば何もしていない。新しいウォークマンを買ったくらいしかしていない。ワンピースのFILM RED でも観に行こうか、ポケモンカードを箱買いに行こうかと考えているうちに夏休みは終わってしまった。


 新しいスマホを買って、ようやく休日を経て馴染んできたように思える。これからは三年間、機種代と通信費を払っていかなくてはいけない。考えてみれば、自分の収入で毎月1万5千円くらいを払っていかなくてはいけないのはかなり危うい選択だったと思う。親がいつ病気になるかも分からない。私が親のあとを継いで家を支えていけるかと言えば、まず無理だと思う。申し訳ないが実家は衰退していく一方だと感じてしまう。


 お金が無ければ結婚もできないし、好きな人と会いに行くこともできない。子どもなんてもってのほかで、親には本当に申し訳ないが、私で代は途絶えてしまう可能性がかなり高い。


 子どもができた時には、人間は脳の機能の一部が変化するらしい。責任感をより強く持つようになり、また、自分のことよりも子供のことのほうを優先する脳に変化するとこの前、NHKで言っていた。あと、子どもは何をするのか分からないために、子どもの動きに素早く反応するために瞬発力も上がるらしい。私はおっとりとしていて、食事も遅く、職場でもおっとりして過ごしている。仕事ができない。仕事が遅い。障害のせいにしてしまえばそれで終わるのだが──実際に職場では障害のせいで動作が遅い、と認識されているようだが──恐らくは薬のせいもあると思う。リスペリドンを飲んだら誰もがゆったりと行動をしてしまう。


 あとは、まあ、やっぱり障害のせいか。

 速くテキパキとやることに怖さを感じる。

 あり得ないことが起きるのではないかと、心臓がバクバクする。


 統合失調症は私に徹底的な恐怖を植え付けた。統合失調症のみならず、閉鎖病棟の隔離室に説明もなく、期限も知らされずに入れられた恐怖は今でも覚えている。


 何か罪でも犯したのではないかと思うほどに、あれは人権侵害だったと思う。閉鎖病棟の隔離室に入れられ、大学生活最後の楽しみだった2018年ワールドカップロシア大会も生で観ることはできなかった。


 ツイートを見てみよう。


☆☆☆


 「2018年5月に閉鎖病棟隔離室に入れられて、暇だったので天井に向かって「今度のW杯では植田はメンバーに入ると思いますよ!」って叫んだら、看護師さんが「流石だわ。それ阪神にも言ってほしいわ」って言われてなんの事か分からなかったけど、植田はメンバーに選ばれて、阪神では鳥谷が連続(続く↓)」


 「試合出場記録を金本監督に止められて、「自分の発言ひとつで世界が変わってしまった」と神にでもなった気分になったことがあります。


#統合失調症」


☆☆☆


 こんな神秘体験もしている。二度と思い出したくもない。結局ワールドカップは生では観れなかったのだから。


 今年の10月には2022年のワールドカップカタール大会がある。しかし私はもう社会人であり、夜中に生で観ることには限界がある。ましてや薬で眠っている障害者である。起きようと思えば普通に起きられるほどの不眠症持ちだが、朝に起きられないのは明白に分かる。結局好きなものに浸るという時間は2010年のワールドカップが最後だったのかもしれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る