【発達障害】いつからか、自分の意見を言うことを怖くなってしまった。

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 タイトルは決めていません。

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 あー疲れた。

 仕事から帰ってきた。

 仕事がキツイわけではない。一本満足なりを食べたりして、少しずつ休憩を挟んでいる。


 疲れたのは帰りだ。恐らく今日から高校が始まったのだと思う。


 電車の中、大混乱。


 「病気により疲れやすいから絶対座る」が今回は発動することができなかった。意外と立ちっぱなしでも通勤はできるのだと感じた。月曜日だからかもしれない。あと、今日の仕事が楽だったからかもしれない。


 田舎で電車を一本遅らせると、帰宅する時間が一時間は遅くなる。


 帰り、自転車で疾走しながらもしんどかった。京都市みたいに自転車道路を作ってくれ。田舎すぎるだろ。


 統合失調症は何も起きなかった。ただ、やっぱり発達障害を感じるような出来事は起きた。


 正職員の中でも上司の方が花粉症で悩んでいた。みんな「アレグラ」飲んだほうがいい、とか笑い合いながら言っていた。課長は「薬漬けにするつもりだな」と言って笑いを誘っていた。そんな午前中だった。


 午後になって、また花粉症の話題が出てきた。正職員さんが適当に何か話していて、真剣そうだったので、私はバイトの身ながらも、席を立ちあがって会話に参加してしまった。


 「地元の耳鼻科はすごくいいですよ」と病院名などを紹介した。


 そのあと、職場がシーンっと静まり返った。「あ、また空気読まずにやらかしたかな」と思ってしまった。花粉症など病院に行かずに薬局で済ませるか根性で乗り切るかが普通の人の反応なのかもしれなかった。それで、バイトの身分なのに、ものすごい位の高い上司に“提案”をしてしまったのだ。その上司は病院名などをメモに取っていたが、打ち合わせでいなくなると、職場はシーンっと静まり返った。「場違いな行動をまたしてしまった」と思ってしまった。


 いつからか、自分の意見を言うことを怖くなってしまった。

 社会という大きな枠組みの中で、空気を読まねば生きていけないことを知った。

 しかし、発言したことに後悔はない。

 善意で言ったのだから、後悔はない。


 正職員さんたちは、もしかしたら会話のネタが欲しいだけで、私のように解決策をポンっと出してほしいという流れでは無かったのかもしれない。


 他人の健康など、他人の自助努力でなんとかするのが大人の社会なのかもしれない。多分、明日には忘れているだろう。


 帰りは今まで通り早い電車で帰ろうと思う。自分の統合失調症をできるだけ忘れるための訓練だと思おう。


 今の職場を長く続けたい。

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