第2話 幽霊

私がそう言うと、いきなり誰かに手を引っ張られた。

ひなただ。

私はズリズリと廊下まで引っ張られた。そして、小声でひなたは言った。

「私の事は別にいいから。あんな事もう言わないで」

そんな事言われても、私はまだモヤモヤとしていた。

家に帰ったら、ニュースが流れていた。パンダが映っている。それを見ると、ほっこりした。次のニュースはなつかの事だった。

私の笑顔は、一瞬になくなった。

なつかの事を思い出すと、まだ胸がきゅっとなる。

私は早めに寝た。すると、何かの気配を感じて、私は目を覚ました。

私の目の前には、幽霊のなつかがいた。

「やっほー。私、今幽霊になってるの。マジやばくない」

「えっ…なつか…?」

私はびっくりした。だって、死んだはずのなつかが幽霊になって、ここにいるのだから。

「ねえ、しずく。お願いがあるの」

なつかはフワフワと飛んで、私に顔を近づけた。

「貴方の体を、私にちょうだい」

私は慌てた。

「体?体?えっ、体?」

「しつこい」

私は慌てすぎて、そんな事を言われてしまった。

「ほんのちょっとだけだよ。私はしたい事があるの」

なつかは、ずいっと顔を押し付けた。

「OK?」

「うん」

私はそう答えた。

そして私は眠ってしまった。

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